スーツについての豆知識のお話をさせて頂きます。ここ数シーズン、当店ではダブルのスーツやジャケットをご注文されるお客様が増えていて、オーダーされたほとんどの方が、ダブルのスーツ・ジャケットがお気に入りアイテムになっています。そこで、今回はダブルのスーツについてお話しさせて頂きます。
ダブルのスーツ・ジャケットの基本
ダブルのスーツ・ジャケットをオーダーする際の注意点
ジャケットのデザインには、シングルとダブルがありますが、シングルとダブルでは、背や袖は基本的には変わりません。型紙上、前身頃と襟の形状が変わるだけですが、デザイン的に工夫を凝らす必要があります。ダブルのジャケットは、シングルと違って打ち合い量が広くラペルが大きくなる為、上背によってポケットの位置やボタンの位置などに配慮が必要です。これはシングルでも必要な調整ですが、ダブルの場合は特にバランスに注意する必要があります。また、シングルに比べ、着丈を若干調整したりしてスタイルを整えることもあります。ダブルのスーツやジャケットをオーダーされる際には、こういった細かな箇所にまで気を配り、必要ならば調整を施してくれるテーラーを選んで頂くと良いと思います。
ダブルのスーツ・ジャケットの基本的な色柄
ダブルのスーツは、リーファーといって、イギリスの船員が着たのが始まりだと言われています。使用する生地は、その昔は紺無地が基本でした。一般に広まるにつれてグレーやブラウンでも作られるようになり、色違いでも無地のものが適しているとされていました。その後、ストライプやチェックなど趣向性の強い柄も好んで着られるようになり現在に至ります。
ダブルのスーツ・ジャケットに使われる生地
生地はウーステッドが基本で、ツイードなどは邪道とされてきました。ですが、今の時代、ファッションとして捉えるとツイード製のダブルもアリだと思います。色柄・素材とも、あくまでも基本情報ですのであまり堅苦しく考えることはないと思いますが、ひとつの情報として知っておくには良いのではないでしょうか。何かの時、着こなしの引き出しになるかもしれませんしね。
ダブルのスーツはフォーマルスタイルに最適
それともうひとつ。既にご存知だとは思いますが折角の機会なのでお話させて頂きます。ミッドナイトブルー(濃紺)のダブルスーツは、昼夜兼用の略式礼装としても使えます。日本ではフォーマルと言えばブラックですが、欧米では昔からミッドナイトブルーが愛用されているので、是非、フォーマルスーツにミッドナイトブルーを取り入れてみては如何ですか?ブラックスーツとはまた違った洒落感が楽しめますよ。
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