優しく包み込むような柔らかな着心地のオーダーコートを
当店のオーダーコートは、スーツ・ジャケット同様、軽く柔らかな仕立てと着心地を大切にしております。芯地など副資材の仕様を最小限に留めることを基本とし、副資材を使用しない超軽量仕立てでお作りすることも可能でございます。セットアップスーツ同様、芯地に頼ることなく仕立ての技術のみで立体的にお作りさせて頂きます。また、軽く柔らかなリラックスした着心地をお楽しみ頂きたいという考えの下、チェスターコートはじめとする全てのモデルで肩パッドなしを基本仕様としております(※)。
丸みを帯びたナチュラルな肩、肩先を落とした袖付け、柔らかな襟の返りと立体的な胸のボリュームなど、南イタリアのサルトが作り上げる柔らかな雰囲気と色気を持つコートをご紹介させて頂きます。
※肩パッドの有無はお好みでお選び頂けますので、お気軽にご相談くださいませ。
コートをオーダーする楽しさ
生地選び
オーダーメイドのコートには、ご自身のライフスタイルやコーディネートに最適な生地をお選び頂ける楽しさがあります。オンオフ兼用の一着なら、ジャケットの上から羽織ることを考慮して、通常のコート生地よりも薄手の素材を、休日にニットの上に羽織る一着なら、やや肉厚で防寒性のある素材をご検討いただくのも宜しいのではないでしょうか。また、車など乗り物移動が多い方は、通常のコート生地よりも薄手の素材なら暖房の効いた車内でも暑くありませんし、脱いで手に持っても重くありません。 当店ではお客様のライフスタイルやお召し頂く用途をお伺いした上で、最適な生地をご紹介させて頂きます。
着丈
コートの印象は着丈の長さによって変わります。優雅でエレガントなスタイルなら膝下のロング丈で、車移動やカジュアル使いを前提にするなら短めの着丈で軽快な印象に。ご自身の着方によって着丈を自由に設定いただけるのもオーダーコートならでは楽しみ方です。
オーダーコートの種類
当店では様々なデザインのコートをオーダーメイドでお楽しみ頂けるようにご用意しております。メンズコートの定番デザインであるチェスターコートから一枚袖のラグランコートといった凝ったデザインまで幅広いバリエーションの中からお好みの一着をお作り頂けます。コートをお召しになられる用途やお好みをじっくりお伺いした上で最適なデザインと生地のコートをご案内させて頂きます。
チェスターコート
チェスターフィールドコートは、適度にウエストを絞ったメンズコートの基本的なデザインで、シングルとダブルをご用意しております。少し改まった感じで着用できるのでビジネスでお召し頂きやすいモデルです。
当店のチェスターコートは、胸元にボリュームが生まれるワイドラペルを基本スタイルとし、南イタリアのクラシックな雰囲気を存分に味わって頂けます。軽く柔らかくお作りさせて頂きますので、現代的な軽い着心地をお楽しみくださいませ。
男っぽさと色気を醸す胸元の立体感
当店のチェスターコートはワイドラペルと外側にカーブした襟の形が特徴です。広めの襟幅で、尚且つ、ラペルが弧を描くようにカーブすることで、胸元に立体感とボリュームが生まれます。たくましい胸元が表現されるので、お召し頂いた時に男っぽさと色気をお感じいただけます。ほのかに色気が香るコートスタイルを是非お楽しみくださいませ。
アルスターコート
アルスターコートは、アルスターカラーという襟が特徴のコートで、ダブル前のロング丈がクラシックなスタイルとされています。チェスターフィールドコートよりもややスポーティーな印象なので、ツイードやファンシーな色柄のコート生地と好相性です。とは言え、ドレスなテイストをキープしているのでスーツ・ジャケットのビジネススタイルでもお召し頂けます。コートの定番であるチェスターフィールドよりも認知度が低く、街で見かけることも少ないので、人とは違うデザインのコートをお探しの方にはおすすめのモデルでございます。
※着丈はお好みに合わせて調整させて頂きます。
アルスターカラーとは
上襟と下襟の幅が同等、もしくは上襟の方が広いのがアルスターカラーの特徴です。一見、ピークドラペル(写真・右)と同じに見えますが、ピークドラペルは上襟よりも下襟の幅の方が広くなっています。そして、ラペルの角度にも違いがあります。ピークドラペルは上襟よりも下襟の幅の方が広く剣先が上向いています。
ポロコート
ポロコートとは、ポロ競技者が待ち時間に着用するイギリス発祥のロングコートです。襟はアルスターカラーで、ダブル6つボタン、袖口はターンナップカフ、ポケットは大きめのフレームドパッチ、バックスタイルは背バンド付き、ボックスプリーツ、あおり止めボタンを採用。ポロコートの伝統的なディテールを踏襲しています。 チェスターコートと比べ着丈をやや長めに設定し、胸廻りとウエスト周りにゆとりを持たせた程好いリラックス感がお楽しみ頂けるシルエットです。
バルカラーコート(ステンカラー)
当店のバルカラーコート(ステンカラーコート)は、ウエスト廻りに少しゆとりを持たせながらも、肩幅や胸廻りは適度にフィットしたスッキリしたAラインシルエットでお作りさせて頂きます。フロント比翼、ベルトの有無が、それぞれお選び頂けます。
スッキリした印象のセットインスリーブ
スッキリしたAラインシルエットが特徴のバルカラーコートには、肩・袖周りがシャープに見えるセットインスリーブを採用しております。シャープな印象を基本としつつ、ほんのりリラックス感をお楽しみ頂けるモデルでございます。
※セットインスリーブとは、肩のラインに沿って袖を付ける最も一般的な袖の付け方です。
バルカラー(ステンカラー) 呼称について
バルカラーコート、バルマカーンコート、様々な呼び方がありますが、日本ではステンカラーコートと称されています。因みにステンカラーコートは和製英語なので海外ではバルカラーコートというのが一般的な呼び名として使われています。
ラグランスリーブコート
ラグランコートはシングルとダブルをご用意しております。バルカラーコートよりも、さらにゆったりしたAラインシルエットでロング丈のラグランコートは、風をはらんで、優雅になびくようなリラックス感が最大の特徴です。胸廻りウエストなど全体的にゆとり寸法をたっぷりお入れしてお作りさせて頂きますので、ガウンを羽織るような寛いだ着心地とシルエットがお楽しみ頂けます。フロント比翼の有無(シングルの場合)、ベルトの有無がお選び頂けます。
※サイズ感、着丈はお好みを十分にお伺いさせて頂いた上でお作りさせて頂きます。
寛ぎ感がサマになるラグランスリーブ
肩と袖が一体になったラグランスリーブは、肩回りの自由度が高いのでリラックス感のあるシルエットと着心地をお楽しみ頂くことができます。
一枚袖 ラグランスリーブコート
当店では、一枚袖のラグランスリーブコートもご用意しております。コートの袖は、一般的には2枚の生地(ものによっては3枚の生地)で構成されますが、一枚袖のコートはヴィンテージのバーバーリーに見られる珍しい製法で、洋服好きには堪らないディテールです。
*コラムでも詳しくご紹介しております。
ヴィンテージ バーバリーを想わせる一枚袖のラグランコート OLMETEX "コットンギャバジン"
肩から袖にかけての美しいシルエット
一枚袖とは、袖を一枚の生地で構成することです。通常、コートの袖は山袖と下袖という2つのパーツで構成され、袖の外側と内側の2箇所に継ぎ目(縫い目)が現れます。一方の一枚袖は袖を一枚の生地で構成するので、継ぎ目(縫い目)は内側の1箇所のみになります。肩がストンと落ちるのでリラックス感があり、肩から袖にかけてのシルエットはすごくキレイに見えます。
優雅なバックスタイル
共生地のベルトでウエストをマークするベルテッド仕様は、ゆとり量がギャザーとなって表れ、グラマラスなバックシルエットが形作られます。ふんわりとした背のボリュームからベルトで締めたウエスト、そこから裾に向かって広がる優雅なAラインシルエットを是非ご堪能くださいませ。
ジャッコーネ
ノージャケットでもきちんと見えるビジカジコート
コートとジャケットの中間的アイテムをイタリア語で「ジャッコーネ」と呼びます。アルスターカラーをベースにした当店のジャッコーネは、伝統デザインのクラシックさとともに、短丈のスポーティーさを備えたコートです。丈感が短いのでシャツやニットの上からジャケット代わりにお召し頂けます。
着たまま車に乗れる
ジャッコーネは、「コートを着たまま車に乗りたい」というお客様からのお声を元に開発したモデルで、着丈の設定はジャケット+5㎝を基本としております。コートを着たままに車にお乗り頂いても裾がもたつかず、車から降りた際にもジャケットの着丈がコートにキレイに収まるスマートなスタイルをご案内させて頂きます。
オーダーコート 取扱生地
イタリア
- Caccioppoli(カチョッポリ)
- CERRUTI(チェルッティ)
- DRAPERS(ドラッパーズ)
- LoroPiana(ロロピアーナ)
- Moessmer(モエスマー)
イギリス
- HOLLAND&SHERRY(ホーランドシェリー)
- MARLING&EVANS(マーリン&エヴァンス)
上記の他にも数多くの生地を取り揃えています。
お客様のお話をじっくりお伺いさせていただき、ご要望にお応えできるように努めております。オーダーメイドの製作のみならず、スタイリングやコーディネートのお手伝いをさせて頂くことで、お一人お一人の魅力引き立つファッションをお楽しみいただくことが一番の喜びです。是非、お気軽にご相談、お問い合わせください。