スーツをオーダーしたけど、その仕上がりが自分のイメージとは違っていた。。。 そんな経験のある方は多いと思います。 その原因は様々ですけど、理由の一つにテーラーのハウススタイルと言うものがあると思います。 ハウススタイルとは、そのお店が得意とするスタイルという意味です。 満足度の高いスーツを手に入れるには、 自分自身が理想とするスーツのイメージとテーラーのハウススタイルの一致が重要です。 今回は、その理由を5つご説明します。
オーダースーツの基本 イメージ通りに仕上がらない理由
①テーラー毎にスタイルがあることを知りましょう
オーダースーツは、自身の好みに合わせたスタイルのスーツが作れるのが魅力ですが、 テーラー毎に、得意なスタイルがあるのも事実です。 粋で言うなら、基本はナポリテイストの軽く柔らかな着心地のオーダースーツを得意としており、 どちらかというと、カッチリ仕立てるブリティッシュなスーツは不得意な分野です。 不得意な分野ではありますが対応は出来ます。 ですが、やはり、得意分野の方が圧倒的に満足度の高いオーダースーツがお届けできます。
②オーダースーツの世界も「餅は餅屋」に任せるのが一番です
「餅は餅屋」というように、不得意な分野は安請け合いせず、得意な人に任せた方が良いと思います。 お店は表立って、「出来ない・苦手」とは、なかなか言わないものなので、 こういった誤解が生まれているのかもしれません。 オーダースーツは、自分好みのスタイルを作れるのは事実ですが、 テーラー毎にハウススタイルがあるので、そういったことを踏まえてお店を選ぶことがとても重要です。
③色々なオーダースーツのモデルを展開している場合について思うこと
ブリティシュスタイル、イタリアンスタイルなど、 様々なオーダースーツのモデルを展開しているテーラーもありますが、 僕、個人の考えとしては、それってどうなの?と思ってしまいます。 そのお店の色は何なのか?得意とするスタイルは何なのか?自信や拘りを持っているスタイルは何なのか? これが、あやふやで伝わってこないように思えてなりません。 結局、どのモデルも中途半端で、本当にそのスタイルを欲するお客様からしたら 物足りないと感じるのではないでしょうか?
④テーラーにとってハウススタイルは重要
明確にハウススタイルを打ち出しているテーラーは、そのスタイルに拘りと自信を持っているので、 それを求めているお客様の心に深く刺さります。 「何でもできます」より、「これがお薦めです」とハッキリ言う方が、 お客様にも分かりやすいと思いますし、結果、満足度が高いのではないでしょうか。 やはり、広く浅くより、狭く深く、です。
⑤感性のズレは仕上りイメージのズレに繋がる
店頭にディスプレイされているスーツやジャケット、スタッフの服装や着こなしを見て、 素直に「おっ、イイな!」と思えることが大切です。 そう思わないのであれば、それはご自身の感性とお店の色が合致していないということです。 店頭に並んでいる既製品のスーツを購入しようとした時、イイな!と思わないものは買わないですよね? オーダースーツの場合も、これと全く同じです。 テーラーのハウススタイルを知ることで、先ずは間違った入り口に入ることは防げます。 ですので、スーツをオーダーする際は、そのお店の得意なスタイルに意識を向けてみると良いですよ。 理想のスーツが仕上がらない・・・・ その理由は、勿論これだけではないので、他の理由については違う機会にお話しします。