シューケア(靴のお手入れ)のお話し 靴クリームについて

コラム2019/02/02


今日はシューケアについてお話させて頂きます。

日本の靴文化の歴史は浅く、特にシューケア(靴のお手入れ)に関する情報や知識は、

一般的には、あまり知られていないのが現状です。

その為、簡易性ばかりが強調され「塗るだけでツヤが出る」・「スプレーするだけでOK」といった

インスタントな商品が基本アイテムかのような、おかしな風潮がまん延しています。

靴は暮らしに欠かす事のできないもので、毎日履くものだから大切にしたいものです。

おしゃれは足元からと言われるように、折角の上質なオーダースーツも靴が汚くては台無しです。

是非、正しいシューケアで、普段のオーダースーツスタイルを輝かせてください。
 
 

シューケア(靴のお手入れ)のお話し 靴クリームについて

靴クリームの種類について

「ビン入りの物と缶入りの靴クリームでは、どちらが良いの?」

お客様からよくこんな質問を頂きます。

今回は靴クリームの中で、最もポピュラーな「乳化性(ビン入り)クリーム」と、

「油性(缶入り)クリーム」について説明させて頂きます。

昔、英国ではバッグ保護の為に「ロウ」を塗っていたと言います。

しかし、ロウは水をはじくが革が硬くなり、ひび割れが生じる。

そこで、革の保護の為に「油」を加えたのが、油性クリームの始まりと言われています。

そうだ!!革には水分が必要なんだ・・・ということに気がつき、

油性クリームに「水」を加えることを考えた。

こうして乳化性クリームが誕生したと言われています。
 
 

乳化性クリーム

成分は「油」・「水」・「ロウ」。

「水と油は混じらないのでは?」その通りですが、混じった状態を作り出すのは容易です。

家庭でよく使うドレッシング。油は上に分離しています。

ガシャガシャ振れば、油は水に混じりますが振るのを止めるとすぐに元に戻ります。

ここで「乳化剤」(台所洗剤の成分)を加えて振ってみると、振るのを止めても元に戻りません。

これを「乳化」と呼び、水の中に油が散っている状態で、乳化性クリームは、この状態でビンに入っています。

このクリームは、水が入っているのが大きな特徴です。

靴の手入れに必要な「水をはじくロウ」・「革を保護する油」・「ひび割れを防ぐ水」が入った

理想的なクリームです。
 
 

油性クリーム

「ロウ」に油を溶かしたもので、簡単に言うと、ロウの塊です。(KIWI<キウイ>クリームが代表的)

こればかり使用すると革に栄養と水分が補充されず、通気性も悪くなり靴はひび割れをおこします。
 
 

シューケアにおいて理想的なクリームの使い方は

では、ビンと缶 どちらが良いのか?ということですが、

栄養を与えるという意味で、欠かす事の出来ない乳化性クリームをベースにしつつ、

強い防水力・ツヤが欲しい時、雨の降りそうな日などに油性クリームを併用するのが理想です。

「クリーム=油性」と思われがちですが、ビンと缶、それぞれの特性に合わせた使い方をお薦めします。
 
 

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