普段、当店でジャケットをオーダーくださっているK様に初めてJOEWORKSの受注会にお越しいただきいただきました。ジャケットのご相談でご来店の際に受注会開催のご案内をさせていただいたのがシューズのオーダーをご検討になるきっかけでした。お作りいただいたジャケットとのコーディネートを意識したタッセルローファーをオーダーいただきました。
ご来店前のヒアリング
スムーズにご案内できるよう、事前に普段お履きのシューズについてお伺いさせていただきました。K様は普段はクロケット&ジョーンズのオードリーでサイズ6.5をお履きです。デザインは当日サンプルを御覧いただきながらお考えいただくことになりました。お仕事でスーツをお召しにならないので、ジャケパンスタイルと相性の良いローファーやタッセルローファーを候補としつつ、受注会までにゆっくりご検討いただくことになりました。
受注会当日
受注会当日はご検討候補のローファーとタッセルローファーのサンプルをご用意しました。ジョーワークスでは、シューズのデザインごとに6種類のモカ縫いを使い分けています。タッセルローファーで可能なモカ縫いは「ハンドモカ」と「パンチモカ」の2種類でサンプルを御覧いただきながらご紹介させていただきました。
サンプルの他、ジョーワークスのインスタグラムを御覧いただきながらデザインをご検討いただき、最終的にジャケットスタイルと相性の良い『joe-01』の編み紐タッセルローファーをお選びいただきました。革はネイビーのスエード(チャールズ・F・ステッドのスーパーバック)にお決めいただきました。
採寸&フィッティング
先ずは紙の上に足を置いていただきペンで外形をなぞります。その後、足囲(親指の付け根の骨が出ているところ~小指の付け根の骨が出ているところ)と甲の高さを計測しました。これでお客様の足のサイズや特徴が把握できます。
採寸後、K様の足に一番近いサイズの『JOE-0』のサイズ6.5のフィッティングサンプルをご試着いただきました。履き心地をお伺いしたところ、「親指が内側にグッと押されている感じがする」ということでした。押されている箇所を確認し、当たりがなくなるよう左右とも幅出しの補正をお入れしてお作りさせていただきます。
タッセルローファーなどのスリッポン(スリップオン)のシューズは紐靴で例えるなら羽根が閉じきった状態のデザインです。加えて羽根で甲の高さを調整できないので甲のフィット感がとても重要です。甲が当たりが強いと甲の痛みの他、足が前に入らないので踵が痛くなったり、逆に甲が緩いと足が前に突っ込んで指が当たりやすくなります。その辺りをお客様にご説明させていただき甲の具合も入念に確認させていただきました。
タッセルローファー完成
編み紐にはアリゾナのブラウンをお選びいただきました。履き口のブラウンカーフのパイピングと相まって、絶妙なバランスのアクセントです。K様の上品なジャケパンスタイルの足元に映えそうです!
モカ縫いの糸はネイビーをご指定いただきました。アッパーと同色にすることでブラウンの編み紐が引き立ちます。この足し引きのバランスが素晴らしいですね!
底面はブルーをお選びいただきました。鮮やかなブルーですがアッパーと同系色なので馴染みが良く決して派手な印象にはなりません。歩いた時にだけ見えるブルーの差し色がオーダーぽくて良いですね!ブルー系のジャケットに合わせたらオシャレです!
仕上がりご着用
シューズの仕上がりをお渡したの際、当店でお作りいただいたジャケットにホワイトパンツというコーディネートでご来店くださいました。このスタイルにネイビースエードのタッセルローファーを合わせていただくとバッチリです!この場合、ブラウンのシューズが王道コーデだと思いますが、足元をネイビーに変えるとクラシックなジャケットスタイルの中に軽やかさと程よい華やぎが加わります。
仕上がりご試着時、親指の当たりはなく快適にお履きいただけそうです。歩いた時に踵が抜ける感覚があるとお伺いしましたが、新品時はソールの返りがついていないので踵が抜けやすいですが、ソールに返りがつくと踵の収まりが良くなることをお話させていただきました。調整はいつでもさせていただきますので、先ずはこのままお履きいただくことをご案内させていただきました。仕上がりお渡しから数カ月後に踵の収まる具合をお伺いしたところ、「新品時より収まりが良くなってきたのでこのまま様子を見てみます。」というお話しをお聞かせいただきました。その際に、調整はいつでも何度でも責任を持って承ることを改めてお伝えしました。
K様、この度はありがとうございました。お作りいただいたジャケットにバッチリ合いますね!上品な佇まいがすごくお似合いですよ!ご愛用いただけますことを心より願っております。