2024年1月28日(日)に当店では3回目となるJOE WORKS代表の駒澤氏をお招きしての受注会を開催しました。当日はお客様へのご提案からフィッティングまでを駒澤氏にお願いしました。今回は前回のJOE WORKSオーダーシューズ受注会に続きお越し頂いたお客様と優先案内をご希望のお客様で早々に予約枠が埋まり、今まで以上に大盛況の受注会となりました。ご予約枠が早々に埋まった為、今回はホームページ内で告知を行えませんでしたが、少しでも受注会当日の雰囲気を感じて頂ければ幸いです。
JOE WORKS受注会を開催する理由
当店では受注会以外でも、常時、JOEWORKSのオーダーを承っております。サンプルも常設してオーダーいただける体制を整えている中、何故、当店で受注会を開催するのかをお話します。根底にあるのが少しでも多くの方にJOEWORKSの革靴の良さをお伝えしたいという想いです。今まで受注会以外でご注文を頂いたお客様には現状を駒澤氏に直接確認いただくことで、履き心地の向上のためのお手伝いをしたいと思っています。実際にお履き頂き感じたことを作り手に直接お話し頂くことで、更なる履き心地の向上にも繋がると考えています。そして、まだJOEWORKSの靴をお履き頂いたことがない方には、このようなイベントを開催することで知って頂くきっかけになればと考えています。このような想いの下、当店ではJOEWORKS代表の駒澤氏をお招きしての受注会を定期的に開催しております。
JOE WORKS受注会にご来場いただくメリット
最大の利点はオーダーをご検討いただく中での不安や疑問点を駒澤氏に直接ご質問いただけることです。疑問点が解消するのは勿論、作り手の顔が見えることや対話の中から靴作りへの考え方や真摯な姿勢を知って頂くことはお客様の心の安心感に繋がります。生産背景を含めたストーリーを体験いただくことで、お客様だけの為にお作りするJOEWORKSの革靴がより特別な存在になります。
K様
1足目はセミブローグをお作り頂いたK様。2足目は受注会でご注文いただきました。受注会当日は1足目のセミブローグをご持参いただき、駒澤氏に仕上がり具合を確認いただきました。納品後にお客様からお聞かせ頂いた履き心地などのご感想は駒澤氏と共有していますが、直接確認してお客様からご感想をお聞きすることで2足目のオーダーに活かすことができます。今後の中底の沈み込みと現状のフィット感を考慮した上で一足目は微調整の為にお預かりし、後日、お渡しさせて頂きました。
今回はラストJOE-6でシンプルな5アイレットのプレーントゥ ブルーチャー(ダービー)をオーダー頂きました。JOEWORKSには、2アイレット、3アイレット、5アイレットのダービーがありますが、豊富にサンプルが揃う受注会ではその全ての現物がご覧いただけます。ダービーシューズは甲がタイトだとシワになりやすいので、一足目のフィッティング確認の情報を活かして甲をやや緩めに調整してお作りすることになりました。
オールデンのようなややアメリカンな雰囲気を特長とするラストJOE-6は無骨なフォルムが魅力です。K様からは「丸みがあるフォルムながらもコバのスッキリしたデザイン」というリクエストを頂きましたのでご要望に合わせて調整させていただきます。この辺りのデザインの話は感覚的な部分が大きいので、言葉や表現も微妙なニュアンスになります。そういったことを駒澤氏に直接お伝えいただけるのも受注会の醍醐味です。
I様
前回に続き今回の受注会にもご来場くださいましたI様。先ずは前回(2023年7月開催)ご注文いただいたタッセルの仕上がりをご確認いただきました。既製靴の場合、足長に合わせると幅が大きかったり甲が余ったりするなどのお悩みお持ちででした。甲のフィット感を高める為、フルソック(全敷き)を入れ、更に左右で全敷きの厚みを変えて調整させて頂きました。幅も甲も足型にフィットし、ご満足いただける履き心地に仕上がりました。
今回のご検討デザインはエプロンフロントダービー。5アイレットにするか4アイレットにするかが悩みどころで、オーダーならではのレアデザインなら4アイレットですし、5アイレットの完成されたデザインも魅力です。駒澤氏からの「5アイレットの方がホールド感があるので履きやすいと思います。」とのアドバイスで、最終的に5アイレットにお決め頂きました。
革はキャメル(ラクダ)のダークブラウンをお選びいただきました。とてもレアな革ですが、受注会当日には同じ革の現物サンプルをご用意していたので仕上がりの雰囲気をイメージして頂きやすかったと思います。普段店頭にはない希少な革を用いた現物サンプルをご覧いただけるのも受注会ならではです!
今回のオーダーはレースアップシューズの為、改めてフィッティングを行いました。サンプルをご試着頂いた際、右足の踵が抜け気味でした。左右ともフルソックにし、更に右足の全敷きを厚めに調整させて頂きました。それでも踵が抜け気味でしたので、踵に1枚革を挟む調整をご案内させて頂きました。そうすることで革一枚分締まるので踵のホールド感が高まりす。
H様
いつも当店でスーツやシャツなどをオーダー頂いているH様。ジョーワークスの革靴は以前、受注会以外でご来店くださりオーダーを頂いています。「一足目に作った靴の履き心地がすごく良かった!」ということで今回初めて受注会にご来場くださいました。既製靴ではエドワードグリーンなどをお持ちですが足長が大きく甲に痛みがあるなどの悩みをお持ちです。このようなお客様のお悩みの状況を踏まえ、先ずは駒澤氏による採寸とフィッティングを行いました。1足目にお作りしたデータはありますが、駒澤氏は常々「デザインや革が変われば履き心地も変わる為、毎回同じ補正で良いとは限らない。デザインや革の性質に合わせて補正内容を調整することが大切」そう話しています。より履き心地の良い一足をお作りさせていただけるよう、H様にも改めて採寸とフィッティングにご協力を頂きました。
今回はレイジーマンをご注文いただきました。スムースレザーのブラックかブラウンでご検討でしたが、どちらにするか悩みどころです。王道のドレッシーなブラックは間違いなく使いやすいですし、ダークブラウンのレイジーマンも変化球として面白い。ご検討の後、アノネイのボカルーのブラウンをお選びいただきました。H様、流石のセレクトですね!
H様から「レイジーマンは履き口のゴムは伸びやすいのでしょうか?」というご質問を頂きました。ゴムなので絶対に伸びないということは無いですが、レイジーマンはゴム部分に革が付いているのでサイドゴアよりも丈夫で伸びにくいということ。また、ゴム交換は可能なので安心してお履き頂けることをご説明させて頂きました。
K様
前回の受注会で初めてJOEWORKSの革靴をオーダー頂いたK様も今回の受注会にご来場くださいました。先ずは前回ご注文分の仕上がり具合を駒澤氏に確認いただきました。今までどんな靴を履いても右の踵が痛くなるお悩みをお持ちでしたが、踵と履き口付近を調整してお作りさせて頂くことで解消しました。お客様からもう少しフィット感を高めたいというご要望を頂きましたので、一旦、お預かりして調整後にお渡しさせて頂きました。JOEWORKSでは仕上がり具合の調整やお履き頂く中での履き心地の調整も責任を持って承っています。このような誠実な対応もお客様に安心して革靴をご愛用頂ける要因です。
今回はローファータイプのデザインでオーダーシューズをご検討でした。一足目にお作り頂いたモンクストラップとはフィット感が異なる為、ローファーのサンプルをご試着頂きました。ローファーはレースアップで例えるなら羽根が全て閉じた状態です。その為、甲に当たりが出やすいデザインです。サンプルをご試着頂き履き心地の感想をお伺いしたところ、やはり甲に当たりがありました。甲が当たった状態だとその部分が痛くなるのは勿論ですが、甲がつかえて足が前に収まらないので踵が痛くなったりすることもあります。レースアップシューズよりも細かなフィッテング調整が必要な為、サンプルご試着時の履き心地や違和感についてじっくりお話をお伺いした後、調整箇所を正確に突き止めます。
お客様からはローファーとタッセルの2足オーダーのご要望を頂きました。先述の通りローファーはレースアップとは異なるフィット感の為、2足同時にお作り頂くよりも、先ずは1足お作り頂いた後、その情報を基に2足目をオーダー頂くことをお薦めさせて頂きました。この辺りの考え方からも「本当に良い靴をお客様にお届けしたい」という駒澤氏の想いを感じます。先ずは一足、グリーン系の革でお作り頂くことになりました。受注会当日はグリーン系の革のご用意がなかった為、革をご用意して後日ご紹介させて頂きました。
T様
前回・前々回に続き今回の受注会にもご来場くださいましたT様。先ずは前回(2023年7月開催)ご注文いただいたプレーンローファーの仕上がりを確認させていただきました。1足目にお作り頂いた靴はお履き頂いて中底が沈み込んだ状態から調整を行っているので、2足目はその状況を踏まえて左前だけにインソールを入れてお作りしました。回数を重ねるごとにお客様のデータが蓄積し、より一層、パーソナルな調整が可能なのもオーダーシューズの魅力です。
今回は雨の日にも履けるスエードのローファーをご検討でした。ラストはjoe-01とjoe-06のどちらかをお考えで、それぞれのラストの違いについてご案内させて頂きました。ドレスラストのjoe-1とカジュアルラストのjoe-06は横幅が異なります。joe-1は薄いドレスソックスを履いた時にジャストになるように、joe-06は厚手のカジュアルソックスを履いてジャストになるような数値に設定されています。また、丈もjoe-6の方が数ミリですが短くなっています。joe-06の方が横幅が広く丈が短いので適度にポッテリした丸いフォルムです。このようなパターン上の違いについて駒澤氏からお客様にご説明させて頂きました。
お選び頂いたデザインはjoe-01のプレーンローファー。革はチャールズ・F・ステッドの最高級スエード「スーパーバック」です。今回は「雨の日にも履ける靴」というコンセプトなのでラバーソールの一択でした。ジョーワークスではビブラムとダイナイトのラバーソールをご用意しています。どちらをお選びになるかはお好みの部分も大きいですが、アッパーはブラウンスエードをお選び頂いているのでブラウンのラバーソールをお付けします。コバの色との全体的なバランスを考慮し、やや濃いブラウンのダイナイトをおすすめさせて頂きました。駒澤氏からの作り手ならではのレアな情報を興味深くお聞きになられていました。
L様
普段、当店でスーツをオーダー頂いているL様に初めてJOEWORKSの革靴をオーダー頂きました。デザインはブラウンスエードコンビネーションのビットローファーをお選びいただきました。以前から店頭にディスプレイしてあるサンプルをご覧いただいており、「一目惚れしたからこれに決めていた!」とデザインも革も即決でした。
デザイン決定後、駒澤氏による採寸とフィッティングを行いました。フィッティングサンプルご試着時の履き心地をお伺いしたところ、「長さは丁度だけど、幅と甲がかなり圧迫されている」ということでした。該当箇所を確認し、違和感と当たりがなくなるよう幅出しの補正をご案内しました。
1サイズ上のサンプルをお履き頂き、店内を歩いて頂きました。「1サイズ上だと幅と甲は丁度良いけど、歩くと踵が抜ける」ということでした。1サイズ下から幅と甲を調整すれば踵の抜けは防げることをお話しさせて頂き、加えてローファーの特徴についてご説明させて頂きました。レースアップシューズに比べて履き口が浅いローファーは甲の押さえが効きにくいデザインです。加えてグッドイヤーの革底の靴は新品の時はソールが硬いので足の動きについてきにくい傾向があります。こういった理由から、ローファーはどうしても踵が抜けやすいデザインの靴です。ですが、履き込んで中底が沈み込み靴底に返りが付いてくると踵は抜けにくくなります。それらを踏まえて調整を行わせて頂くことをお話しさせて頂きました。
T様
今回初めてJOEWORKSの受注会にお越し頂いたT様。受注会以外の時にご来店いただき、現在、ブーツ2足を製作させて頂いています。その仕上がり前ですが「駒澤氏がいらっしゃるなら」ということでご来場くださいました。実はJOEWORKS設立当初に直接工房を訪問してレースアップシューズをオーダーされています。当時、対応したのが駒澤氏で「覚えていますよ!お久しぶりですね」という会話から始まりました。その時にオーダーされた靴を当日ご持参頂いたので先ずは現状のフィット感などを確認させて頂きました。「何も問題なく気持ちよく履けている」という感想をいただきました。ごく稀に疲れて足がむくんだりしたときに左足が噛むことがあることもお伺いしたので、いつでも調整させて頂く旨をお話しさせて頂きました。
今回はタッセルをご検討でしたので、早速、駒澤氏による採寸とフィッティングを行いました。サンプルをご試着頂き履き心地をお伺いしたところ、「甲に当たりがあるのと履き口にくるぶしが当たる」ということでした。甲出しの調整に加え、くるぶしの当たり解消については中底を2㎝下げてつり込んで調整する方法をご案内しました。
お仕事でスーツを着る機会が少ないということで普段使いしやすい一足としてjoe-06のタッセルをオーダー頂きました。革はコードバンとシャトーブリアンのどちらかをお考えで最終的にシャトーブリアンのダークブラウンにお決め頂きました。程よいコシがありつつ、しっとりしなやかな質感の革なのでjoe-06のリラックスしたタッセルの雰囲気によく合います。
O様
前回に続き今回の受注会にもご来場くださいましたO様。先ずは前回ご注文いただいたセミブローグの仕上がりをご確認いただきました。仕上がりをご覧いただいたO様の第一声は「お~カッコいい!」でした。私も同感です!joe-06のセミブローグをベースにストームを巻いて無骨さを出したり、メダリオンのないスッキリした見た目にアクセントとして表ハトメを追加したりと様々なアレンジを加えてお作り頂きました。
お手持ちのライダースジャケットに合わせる一足としてお作り頂きました。受注会当日にそのライダースをお召しでしたのでトータルのスタイリングを撮影させて頂きました。ライダースに負けない存在感がありながらもハード過ぎず上品なスタイルですね!
今回は「既製にはないオーダーならではの靴」というご要望を頂きました。イタリアのサマーシューズのようなキャンバスシューズやエレファントレザーのレイジーマンなど、お客様がお持ちのイメージをお伺いし、店頭にご用意したサンプルとJOEWORKSのインスタグラムをご覧いただきながらイメージを具現化するお手伝いをさせて頂きました。
デザインはjoe-01のレイジーマンにお決め頂きました。革はスエードやハッチグレイン、ユタカーフ、キャメルなどをご覧頂きましたが、あと一歩の個性が欲しいということでした。そこで駒澤氏から超レアなご提案としてアノネイのアルカザールをご案内させて頂きました。JOEWORKSでも殆ど取り扱いがなく表には出していない隠し玉です。特徴としてはハッチグレインと同じ系統のシボ革で、ハッチグレインよりもしなやかで、ユタカーフよりもコシがあるという絶妙な塩梅の質感です。お客様からも「お~それはイイですね。それにしましょう!」と仰っていただきアルカザールにお決め頂きました。
前回はjoe-06でオーダーを頂いているので、新たにjoe-01のフィッティングを行いました。サンプルの履き心地をおうかがいしたところ、甲と小指に当たりがありました。当たりがあるポイントを詳しくお伺いし、甲出しと幅出しの調整を加えてお作りします。
K様ご夫妻
いつも当店でスーツやジャケットをオーダー頂いているK様。前回に続きご夫婦でご来場いただきました。一足目はご夫婦そろってスエードコンビネーションのタッセルローファーをお作り頂きました。今回は「キレイ目なカジュアルスタイルに合わせられるデザイン」というご要望を頂きました。受注会の前に私からご連絡させて頂き、デザインについてのご要望はお伺いしていましたので、当日はご要望に近いイメージのサンプルをご用意しました。ストラップローファー、ロングウイング、エプロンフロントダービー、サイドエラスティックなどの現物サンプルの他、ジョーワークスのインスタグラムの仕上がり事例をご覧いただきながらご検討いただきました。駒澤氏と私からはjoe-01のダブルモンクをご案内し、ストームを巻いてややポッテリしたフォルムに仕上げるご提案をさせて頂きました。
革はしっとりした質感で適度にカジュアル感があるユタカーフをご案内しました。ユタカーフはオイルを含ませてあるので雨を弾きます。ビブラム2870のアウトソールをセッテイングして、天候を気にせず履ける安心感と適度なカジュアル感をお楽しみ頂ける仕様をお選びいただきました。
モンクストラップとレースアップのサンプルをご試着頂きフィッティングを行いました。全寸を参考にしながら幅出しと土踏まずを調整し、更に甲の調整も加えてお作りします。
JOE WORKSの全てのラストと多くのデザインバリエーションがご覧いただけます
受注会ではJOEWORKSの全ラストのデザインサンプルを数多くご用意しました。フィッテイングサンプルは4ハーフ(22.5㎝)~10ハーフ(28.5㎝)まで取り揃えていますので、サイズ選びでお悩みの方にも十分に対応させて頂けます。
今回が3回目の開催となりましたが、顧客様と優先案内希望のお客様で早々にご予約の枠が埋まってしまう盛況ぶりでした。ご来場くださいましたお客様、誠に有難うございました。また、今回もオープンの11時から21時過ぎまで休憩なしでご対応いただきました駒澤様、ご協力有難うございました。
JOE WORKS受注会優先案内のご登録について
優先案内希望にご登録いただきましたお客様には、受注会開催の準備段階で事前に候補日を幾つかご連絡させて頂きます。お客様のご都合の良いお日にちをお伺いした後、可能な限りご都合に合わせて開催日を調整させて頂きます。その後、正式に開催日が決まりましたら再度ご連絡を差し上げ、優先予約を承ります。優先案内にご登録のお客様と顧客様にご案内した後、当店のホームページとSNSで受注会開催の告知を行い一般のお客様のご予約を承りますので、その時点で予約枠が埋まってご希望に添えない場合もございます。当店では常時優先案内希望を承っておりますので、ご興味がございましたら是非ご登録くださいませ。
ジョーワークスのオーダーシューズについて
当店ではジョーワークスの駒澤氏をお招きしての受注会を定期的に開催しておりますが、受注会以外でも、オーダーは常時承っております。店頭にはデザインサンプルとフィッテイングサンプル、革見本を常設しております。また店頭にないサンプルについては取り寄せでご用意することも可能でございます。どうぞお気軽にご覧くださいませ。