2023年7月30日(日)に当店では2回目となるJOEWORKS代表の駒澤氏をお招きしての受注会を開催しました。当日はお客様へのご提案からフィッティングまでを駒澤氏にお願いしました。初めて受注会にご来場のお客様の他、前回に続きお越しくださいましたお客様もいらっしゃり、大盛況の受注会となりました。その様子をたくさんの画像を交えてご紹介させて頂きます。少しでも受注会当日の熱気を感じて頂くことができれば幸いです。
JOEWORKS受注会を開催する理由
当店では受注会以外でも、常時、JOEWORKSのオーダーを承っております。サンプルも常設してオーダーいただける体制を整えている中、何故、当店で受注会を開催するのかをお話しさせて頂きます。根底にあるのが少しでも多くの方にJOEWORKSの革靴の良さをお伝えしたいという想いです。今まで受注会以外でご注文を頂いたお客様には現状を駒澤氏に直接確認いただくことで、履き心地の向上のためのお手伝いをしたいと思っています。実際にお履き頂き感じたことを作り手に直接お話し頂くことで、更なる履き心地の向上にも繋がると考えています。そして、まだJOEWORKSの靴をお履き頂いたことがない方には、このようなイベントを開催することで知って頂くきっかけになればと考えています。このような想いの下、当店ではJOEWORKS代表の駒澤氏をお招きしての受注会を定期的に開催しております。
JOEWORKS受注会にご来場いただく利点
最大の利点は代表の駒澤氏と直接お話し頂けることです。オーダーをご検討いただく中での不安や疑問点を是非駒澤氏に直接ご質問くださいませ。疑問点が解消するのは勿論、作り手の顔が見えることや対話の中から靴作りへの考え方や真摯な姿勢を知って頂くことはお客様の心の安心感に繋がると考えております。生産背景を含めたストーリーを体験いただくことで、お客様だけの為にお作りするJOEWORKSの革靴により一層愛着をお持ち頂くことができれば大変嬉しく思います。
K様
ご友人からジョーワークスの革靴をすすめられて今回初めてお越し頂いたK様。「今まで色々な靴を履いてきたけれど、何を履いても右足の踵が痛くなる」そんなお悩みをお持ちでいらっしゃいます。お客様の足の特徴を把握する為、先ずは駒澤氏による採寸を行いました。
右足の踵のフィッティングは特に念入りに行いました。サンプルシューズをご試着頂いた際の状況を確認するのは勿論、履き心地や気になる箇所など、お客様からご感想をお聞きして補正な内容を決めていきます。右足の踵と履き口付近を調整してお作りさせて頂きます。
ミュージアムカーフでjoe-0のシングルモンクをオーダー頂きました。モンクストラップはベルトが付いたデザインですが、ベルトの根本(アッパー側)の素材をゴムを付けることで脱ぎ履きが容易にできます。その辺りを駒澤氏からお客様にご提案させて頂きました。
T様
今まで何足もお作りくださっているT様。前回に続き今回の受注会にもご来場くださいました。先ずは以前にお作り頂いた靴の現状の具合を駒澤氏に確認いただきました。実際にお履き頂くと中底が沈み込んでくるのでフィット感が微妙に変わる場合があります。勿論、その辺りを考慮した上でお作りさせて頂きますが、駒澤氏による現状確認と履き心地の感想などを直接お話し頂くことで、より履き心地を高めることができます。この辺りのやり取りは受注会ならではの醍醐味です。以前お作り頂いた靴をお預かりして微調整もさせて頂きます。
以前お作り頂いた靴の状況やお客様からのご感想とご要望を基に、新たにjoe-0のエプロンフロントダービーのご注文を頂きました。シボ革の靴をご検討でしたのでユタカーフも候補に上がりましたが、履き心地が安定するアリゾナレザーをご案内させて頂きました。
T様
前回の受注会で初めてジョーワークスの革靴をオーダー頂いたT様。「1足目の履き心地をがすごく良かったので」ということで、今回の受注会にもご来場くださいました。先ずは前回お作り頂いた靴のフィッティング状況を駒澤氏に確認いただきました。中底が沈み左のフィット感に若干ゆるさを感じるという感想をお聞かせ頂きました。中底が沈み込んだ状態のフィット感を高める為、2足目はインソールを左の前だけに入れて調整させて頂くことになりました。インソールを入れる際は、靴の半敷を剥がしてしっかり接着するのでお履き頂くうちにインソールが動いてしまうようなことはありません。異物が入った感じもなくフィット感を高めることができます。駒澤氏から作り手ならではの視点で的確な調整方法をご案内させて頂きました。
前回はブラウンのプレーンスリッポンをオーダー頂いたT様。今回はブラックのスリッポン系をご検討でした。ストラップローファーとプレーンスリッポンのどちらかでお考えでしたが、最終的には前回の履き心地が良かったので「色違いでブラックを」ということでワインハイマーのブラックでjoe-01のプレーンスリッポンをお選びいただきました。
スリッポンとストラップローファーのサンプルをご覧いただきながら履き口の仕様についてご説明させて頂きました。お客様から「履き口の踵部分の仕様をドッグテイルにしたい」というご要望を頂きましたのでそのように変更させて頂きました。スリッポンの履き口はパイピングで一周巻くのが通常の仕様ですが、ドッグテイルにした場合は履き口の処理が変わり、パイピングではなくなるのでその旨をご説明させて頂きました。お客様のご要望をお伺いした上で、製作上の仕様変更についても詳しくご案内させて頂きます。
革はワインハイマーのブラックをご案内しました。ジョーワークスではワインハイマーのブラックをご用意していますが、その理由について駒澤氏から直接ご説明させて頂きました。世の中には様々な品質の革がありますが、ことブラックについては顔料を塗れば革の素地が分からなくなります。簡単に言うなら、黒は厚化粧で素地を隠せるので品質をごまかそうと思えばできてしまうようです。ワインハイマーのブラックはそのようなことがない為、ジョーワークスでは絶対の自信を持ってお客様にご案内しています。また、既製靴とオーダーでは使う革が違うこともお話しさせて頂きました。既製靴の場合、大量に作るので革の歩留まりを気にしていられません。オーダーの場合は一足ずつなので、一枚の革のお尻の部分しか使いません。首は筋が多いのでオーダーでは使いません。このような作り手のみぞ知る貴重な話が聞けるのも受注会ならではの醍醐味です。
I様
以前、JOEWORKSの靴についてお問い合わせ頂きご来店いただいたI様。その際は私がフィッティングさせて頂きました。普段はサイズ7のDウィズぐらいをお召しで、足長に合わせると幅が大きかったり甲が余ったりすることがあり、サイズ選びのお悩みをお持ちです。受注会で改めてお越し頂けることになりましたので、私がフィッティングした際の情報を事前に駒澤氏と共有しておきました。受注会当日はその辺りに注意して採寸とフィッティングを行いました。サンプルをご試着の際、甲に緩みがあったので、駒澤氏から解決策としてフルソック(全敷き)を入れるご提案をさせて頂きました。左右で甲のフィット感が異なった為、右足の甲下の全敷きを薄くして調整を行います。
デザインはjoe-01のタッセルをお選びいただきました。アッパーのモカ縫いについてご案内した後、お客様からタッセルの紐についてご要望を頂きました。タッセルは通常の革紐にすることが多いですが、今回は革の編み紐でお作りさせて頂きます。
革はアノネイのボカルーのダークブラウンと無染色のベガノでご検討でした。クリームの入れ方で色が変わってくるベガノは微妙な色合いが特徴です。エイジングした状態をご覧頂く為、外に出て2つを見比べて頂きました。最終的にはボカルーのダークブラウンのタッセルにお決め頂きました。
K様
以前、受注会以外でご来店くださりオーダー頂いたK様。2足目は受注会でご注文いただきました。「カジュアルユースをメインにしつつ、ジャケパンスタイルでも使いたい」とご要望を頂きました。店頭のサンプルの他、JOEWORKSのインスタグラムに掲載されている仕上がり事例をご覧いただきながら、お客様のご要望と用途を考慮した上でjoe-06のエプロンフロントダービーをご案内させて頂きました。
カジュアルスタイルで使いやすい丸いフォルムが特徴のjoe-06をお選び頂いたので、ジャケパンにも使えるドレススタイルを意識した革選びがポイントです。joe-06のスムースレザーのエプロンフロントダービーは靴の存在感があってカジュアルスタイルと抜群の相性ですが、ドレスを意識するならやや控えめな印象の方が使いやすいのでスエードのダークブラウン(チャールズ・F・ステッドのスーパーバック)をご案内させて頂きました。シングルウエルトの裏ハトメでスッキリしたイメージでお作りさせて頂きます。
前回お作り頂いたデータはありますが、万全を期す為、駒澤氏による採寸とフィッティングのお時間を頂きました。幅に窮屈感があるので両側の幅出しを行い、甲のフィット感を高める狙いでフルソックをご提案させて頂きました。前回同様の補正内容ですが、駒澤氏からのお客様の足型についての説明を興味深くお聞きになられていました。
K様
普段、当店でジャケットをオーダー頂いているK様に初めてJOEWORKSの革靴をオーダー頂きました。先ずは駒澤氏による採寸とフィッティングを行いました。フィッティングサンプルご試着時の履き心地をお伺いしたところ、「親指が内側にグッと押されている感じがする」ということでした。押されている箇所を確認し、当たりがなくなるよう幅出しの補正をご案内しました。
デザインはジャケットスタイルと相性の良いjoe-01のタッセルをお選びいただきました。革はスエードのネイビー(チャールズ・F・ステッドのスーパーバック)で、タッセルの紐は編み紐をお選びくださいました。シンプルなネイビースエードのタッセルはジャケットスタイルに映えそうです!
O様
今回初めてお越し頂いたO様。採寸を行いフィッティングサンプルをご試着いただきました。履き心地やフィッティング状況には全く問題なく補正なしでも快適にお履き頂けそうです。
今回はお手持ちのライダースジャケットに合わせる靴をお探しでした。ロングウイングやセミブローグダービのサンプルをじっくりとご覧いただき、コーディネートのイメージをお伺いしながらデザインや仕様についてお話をさせて頂きました。お選び頂いたデザインはjoe-06のセミブローグダービー。革はワインハイマーのブラックです。ライダースに負けない存在感を表現する為にハーフコマンドソールを採用し、底面の色はレッドをお選びいただきました。底面の色は、ライダースのライニングの色をさり気なく拾っています。
K様ご夫妻
いつも当店でスーツやジャケットをオーダー頂いているK様に初めてジョーワークスの革靴をオーダー頂きました。オールデンなど様々な革靴をお持ちですが、サイズ選びのお悩みをお持ちでした。駒澤氏による採寸を行い、お客様の足の特徴として、既製靴の場合は、足長に対し幅が広く幅に合わせると足長が長くなることをご説明させて頂きました。
フィッティングサンプルをご試着いただき状況を確認し、お客様から履き心地の感想を伺いました。幅が窮屈で親指が押されて当たるということをお聞きしたので、先ずは親指のどこが当たっているのかを細かく確認しました。
幅出しをする他、甲にも当たりがある為、甲出しの補正を加えます。幅と甲の具合を様々なサイズのサンプルをご試着いただきながらお客様にも確認して頂きました。このように十分なヒアリングを行った上、足長と幅をお客様の足型に合うように調整してお作りさせて頂きます。
今までお作り頂いたフランネルのセットアップスーツにも合わせられるよう、デザインはjoe-01でビットローファーをお選び頂きました。革はブラウンのスエードとシュリンクレザーのコンビネーションでゴールドのビットで足元に色気があるスタイルです。ドレススタイルが程よく華やぐ一足になりそうです!
今回は奥様にもご注文いただきました。今まではレディースのオーダーは承っていませんでしたが、駒澤氏によるフィッティングが可能な受注会では特別にオーダー頂けます。これも受注会ならではの特典です!お手持ちの靴はどれも踵が痛くて履けないというお悩みをお持ちでした。甲がつかえて踵が収まっていないのが原因でその辺りを調整してお作りさせて頂きます。デザインはご主人様と同じスエードコンビネーションのビットローファーです。
JOEWORKSの全てのラストと多くのデザインバリエーションがご覧いただけます
受注会ではJOEWORKSの全ラストのデザインサンプルを数多くご用意しました。フィッテイングサンプルは4ハーフ(22.5㎝)~10ハーフ(28.5㎝)まで取り揃えていますので、サイズ選びでお悩みの方にも十分に対応させて頂けます。
今回が2回目の開催となりましたが、早々にご予約の枠が埋まってしまうほど大盛況の受注会となりました。猛暑の中、ご来場くださいましたお客様、誠に有難うございました。また、オープンの11時から20時過ぎまで休憩なしでご対応いただきました駒澤様、ご協力有難うございました。次回は2024年1月以降に開催予定でございます。優先案内を受け付けておりますので、ご興味がございましたら是非ご登録くださいませ。
ジョーワークスのオーダーについて
当店ではジョーワークスの駒澤氏をお招きしての受注会を定期的に開催しておりますが、受注会以外でも、オーダーは常時承っております。店頭にはデザインサンプルとフィッテイングサンプル、革見本を常設しております。また店頭にないサンプルについては取り寄せでご用意することも可能でございます。どうぞお気軽にご覧くださいませ。