2025年1月25日(土)・26(日)にJOEWORKS代表の駒澤氏をお招きしての受注会を開催しました。当日はお客様へのご提案からフィッティングまでを駒澤氏にお願いしました。過去4回の受注会では早々に予約枠が埋まり、折角ご参加のご連絡をいただいてもご要望にお応えできないこともあった為、前回同様、今回も2日開催としてご予約枠を大幅に増やして皆様をお迎えしました。前回、前々回に続きJOEWORKSオーダーシューズ受注会にお越しいただいたお客様や優先案内をご希望のお客様の他、当店でスーツをオーダーのお客様で受注会にお越しになるのは初めてという方など、多くのお客様にご来場いただけ大盛況の受注会となりました。その様子をたくさんの画像を交えてご紹介いたします。少しでも受注会当日の熱気を感じていただくことができれば幸いです。
JOE WORKS受注会を開催する理由
当店では受注会以外でも、常時、JOEWORKSのオーダーを承っております。サンプルも常設してオーダーいただける体制を整えている中、何故、当店で受注会を開催するのかをお話します。根底にあるのが少しでも多くの方にJOEWORKSの革靴の良さをお伝えしたいという想いです。今まで受注会以外でご注文をいただいたお客様には現状を駒澤氏に直接確認いただくことで、履き心地の向上のためのお手伝いをしたいと思っています。実際にお履きになり感じたことを作り手に直接お話しいただくことで、更なる履き心地の向上にも繋がると考えています。そして、まだJOEWORKSの靴を履いたことがない方には、このようなイベントを開催することで知っていただくきっかけになればと考えています。このような想いの下、当店ではJOEWORKS代表の駒澤氏をお招きしての受注会を定期的に開催しております。
JOE WORKS受注会にご来場いただくメリット
最大の利点はオーダーをご検討いただく中での不安や疑問点を駒澤氏に直接ご質問いただけることです。疑問点が解消するのは勿論、作り手の顔が見えることや対話の中から靴作りへの考え方や真摯な姿勢を知っていただくことはお客様の心の安心感に繋がります。生産背景を含めた靴作りのストーリーを体験いただくことで、お客様だけの為にお作りするJOEWORKSの革靴がより特別な存在になります。
K様
優先予約にご登録いただき初めて受注会にお越しいただいたK様。ビジネスでのジャケパンスタイル、プライベートのカジュアルスタイルの両方に合わせられるチャッカブーツをご検討でした。ジョーワークスのチャッカブーツは丈の長いジョージブーツと一般的な丈の2モデルのご用意があります。ジョージブーツは丈が長いのでしゃがみにくいことをご説明し、そのような動作が多いのかもヒリングさせていただきました。
素材はシボ革のブラックをお考えでしたので、アリゾナレザーで作成したサンプルをご紹介させていただきました。アリゾナレザーは柔らかく足への馴染みが良いのに伸びすぎることがなくしっかりしている駒澤氏おすすめの革です。私自身もアリゾナレザーでオーダーしたシューズを持っていますが、適度に肉厚でもっちりしているのに柔らかいので履きやすいということは実感しています。K様にもご興味をお持ちいただけてアリゾナのブラックで『JOE-06』のチャッカブーツをオーダーいただきました。
チャッカブーツはシンプルなデザインなので、カントリー風のイメージを取り入れてキレイすぎないように仕上げたいというご要望をいただきました。駒澤氏からヒール部分のウェルトが少し出ていて出し縫いがぐるっと一周縫ってあるダブルウェルトとストームウェルトをご案内させていただきました。お客様のご希望をじっくりお伺いしながら、最終的にストームウエルトにしてつま先にギザスリットを入れる仕様をお選びいただきました。
受注会当日はパラブーツのサイズ7.0をお履きでした。ジョーワークスのラストは海外のシューズメーカーよりも踵がフィットして土踏まずが絞ってあります。JOE-06はパラブーツよりも若干タイトなので、パラブーツのサイズ7.0をお召しのK様にはサイズ7.5をご案内させていただきました。足長も合っているのでこちらのサイズで問題ないことをお話し、安心してお履きいただけるよう底が沈んで緩くなってきたら無料で調整させていただくこともご案内しました。
O様
優先予約にご登録いただき初めて受注会にお越しいただいたO様。お仕事の服装はカジュアルでスーツは出張時に着るぐらいということで、今回はオンオフに使えるシューズをご検討でした。事前にチェルシーブーツとローファーが候補とお伺いしていたので当日はサンプルをご用意してお試しいただきました。どちらにするかじっくりお考えいただき最終的にデザインは『JOE-06』のローファーにお決めいただきました。お子様が小さいので脱ぎ履きのしやすさが決め手となりました。
デザインはコンビネーションがご希望でした。コンビネーションが可能なモカ縫いのデザインをサンプルと画像の両方でご案内しました。
アッパーはブラックのスエードをご希望でしたのでジャヌスカーフとスーパーバックの2種類をご紹介させていただきました。ジャヌスカーフは毛足が長いので黒くなりすぎずグレイッシュに見える特徴があります。独特の色のニュアンスをお気に召していただけました。
サイドはシボ革をご希望でしたので、アリゾナとグリフレザーをご紹介させていただきました。前述の通りアリゾナは柔らかいのにしっかりしているおすすめの革です。グリフレザーはラスティカーフがベースなのでしなやかでタッチがとても柔らかな性質があります。それぞれの革の特性をお話させていただき、サイドにはアリゾナを、サドルにはグリフレザーをお選びいただきました。
駒澤氏による採寸を行いお客様の足の特徴についてお話しさせていただきました。O様は身長の割にほっそりとした足型で甲がしっかりと押さえられたフィット感でお履きいただくことがポイントであるとご案内しました。
同じラストでも素材によってフィット感が変わるのでスエードとスムースレザーでそれぞれサイズ7と7ハーフをご試着いただきました。足の幅が細いので甲が緩いと足が突っ込んで指が当たりやすくなるのでかなり念入りに甲のフィット感の確認しました。若干、甲が当たって痛くなりそうというご感想をお聞きしたので、フィット感を担保しつつ、甲骨の当たりが緩和するように調整してお作りさせていただきます。
K様
前回の受注会でご注文いただいたコードバンの2アイレットシューズをお渡しさせていただきました。受注会では新たなシューズのご相談とともに、より仕上がりの精度を高めるために駒澤氏による仕上がり確認をさせていただきます。今回は仕上がりのお渡しのみですが、ご注文の有無に関わらずキメ細かく対応させていただくことを大切にしています。
S様
前回の受注会に初めてお越しいただいたS様。今回は仕上がり確認の為にご来場いただきました。前回の受注会でフィッテイングさせていただいたところ、足長に対し甲が高い足型をお持ちです。甲が強く当たるため、本来足が収まるべき場所よりも後ろに収まるので踵が痛くなったりなど、様々な問題が起こりやすい状態でした。このような状況を考慮してお作りさせていただきました。S様は踵が浮かないか心配なさっていたようですが、仕上がりをご試着いただいたところ「踵はピッタリで足全体に均等に圧力がかかっているのでとても履きやすい!」と仰っていただけました。
お客様からレザーソールのお手入れについてソールクリームを使用した方が良いのかご質問いただきました。油分がなくなると削れやすくなるので乳化性のクリームを入れると潤いを与えることができます。ですが、特別やらなくても問題ないということをご説明させていただきました。
D様
優先予約にご登録いただき初めて受注会にお越しいただいたD様。お仕事でスーツを着用する機会が増えた為、革靴の手持ちを増やしたいということでシューズのオーダーをご検討されていました。デザインはスーツと相性抜群の『JOE-0』のクォーターブローグでオーダーをいただきました。
セミブローグがベースのクオーターブローグは踵部分の切り替えがないデザインです。D様から切り替えの有無による履き心地の違いについてご質問をいただきましたので、両者はデザインの違いのみで履き心地は変わらないことをご説明せていただきました。
革はスムースのブラックのご要望をいただいたのでワインハイマーをご案内させていただきました。ワインハイマーのブラックはヨーロッパのブラックの中で一番品質が良く、キメが細かいのであまりクリームを入れなくても艶が出ます。ジョーワークスが絶対の自信を持って長年ご紹介している革です。
お手持ちの靴のつま先を何度か削ってしまった経験があるということでトゥスチールをお選びいただきました。駒澤氏からは新品時はソールが返っていないので歩いているとつま先が当たりやすいけど、ソールに癖がついて曲がってくると削れにくくなることをお話しさせていただきました。
デザインと革をお決め頂いた後、フィッティングを行いました。どちらかというと幅がしっかりあって甲が低めの足型をされています。お手持ちの革靴の履き心地をお伺いしたところ、随分前に購入されたクロケット&ジョーンズを久しぶりに履いたら幅が足りず痛くて履けなかったようです。他、チーニーも羽根が閉じきってしまい指が当たって痛みがあることをお聞かせいただきました。お手持ちの靴に痛みがあるのは足型の特徴と関係があることと、年齢を重ねると足の筋肉がなくなってきて横幅が広くなるので、そういったことも原因のひとつであることをお話しさせていただきました。
革靴は甲と踵でしっかり足を固定することが一番重要です。サンプルをご試着いただき歩いていただいたところ、踵が緩く感じるということでしたが、ソールの返りがついてくると踵の収まりは良くなるので問題なくお履き頂けることをお話しさせていただきました。
ご試着の際、履き口が横に広がっていました。D様は横側の筋肉が発達している足型です。シューズの履き口の上部には芯が入っており、下側が筋肉で押されることで履き口が開いている状態です。内外ともに窮屈さを感じていらっしゃいましたので、外側全体を木型補正で出すことで履き口の開きを緩和し、幅も楽になるように調整させていただきます。
O様
O様にも優先予約にご登録いただき初めて受注会にお越しいただきました。受注会前のヒアリングで、Vフロントの2アイレットダービー、エプロンフロントをご検討とお伺いしていたので当日はサンプルをご用意してご覧いただきました。最終的にデザインは『JOE-1』でVフロントの2アイレットダービーにお決めいただきました。
O様から羽根のステッチを細かくしたいというご要望をいただきました。駒澤氏からは羽根は負荷が掛かる場所なのでステッチを細かくしすぎると強度に問題があることをご説明させていただき、ステッチ幅は変えない方が安心してお履きいただけることをお伝えしました。このように作り手の意見を直接お聞きいただけることも受注会の醍醐味です。
お仕事のドレスコードが黒のシューズということで、ブラックの革サンプルをご紹介させていただきました。スムースではキメが細かいのにコシがあるワインハイマーと細かなシボがあってブラックでも真っ黒には見えないシャトーブリアンを。スエードではオイルが入っているので雨に強いジャヌスカーフをご覧いただきました。最終的には駒澤氏おすすめのワインハイマーをお選びいただきました。
O様が普段お履きのサイズは、クロケット&ジョーンズの「367」で25㎝(uk6.5)、三陽山長 の「R2010」で25㎝(7.0)です。採寸を行ったところ細身の足型をお持ちなので足長的には6.5でもお履きいただけそうです。
サンプルはJOE-0のサイズ6.5(画像上)とサイズ7.0(画像下)をご試着いただきました。6.5は小指が当たって痛くなりそうで、7.0は若干の緩さをお感じでした。足長を短くすると指が当たる弊害が起こりやすくなるのでサイズ7.0ベースでフルソック(インソール全敷き)にしてフィット感を高める方法をご案内をさせていただきました。
2アイレットダービーは脇から羽根で引き上げるデザインなので通常のレースアップシューズとは履き心地が異なります。レースアップシューズご試着後、念の為、2アイレットダービーの6.5のサンプルもご試着いただきました。
K様
いつも当店でスーツやジャケットをオーダーいただいているK様。先ずは前回の受注会でオーダーいただいた『JOE-01』ベースの編み紐タッセルの仕上がりをご確認いただきました。カジュアルなジャケパンスタイルに合わせることをお考えでしたが、イメージ通りの仕上がりでお気に召していただけました。
今回はエプロンフロントダービーかチェルシーブーツのどちらかをご検討のK様。先ずはスキンステッチのエプロンフロントダービーのサンプルをご紹介させていただきました。スキンステッチは革に穴をあけないよう銀面(吟面)のギリギリのところ(4ミリぐらい)を縫います。厚すぎると凹凸が出ず薄すぎると穴があいてしまう為、高度な技術が必要で縫える人が極めて少ない希少な手法です。
続いては、駒澤氏からジョーワークスのチェルシーブーツの特徴についてお話しさせていただきました。最大の特徴はサイドに剥ぎ(革の継ぎ目)がないデザインということです。チェルシーブーツは一般的には脇ゴムの下あたりに革の継ぎ目がありますが、ジョーワークスのチェルシーブーツは継ぎ目が後一箇所のみの一枚革です。この製法は革の用尺が相当必要な贅沢な作りで、JMウエストンやガジアーノガーリングでしか見かけない手法です。
実際にサンプルをご試着いただきサイズ感などをご確認いただきました。ブーツはサイズが合っていないと筒が太くなってパンツのシルエットが崩れてしまいます。ご試着の状態を拝見したところ不自然な余りもなくキレイに収まっています。履き心地やコーディネートなどを考えた結果、『JOE-1』のチェルシーブーツにお決めいただきました。
革はデュプイのシャトーブリアンをご案内させていただきました。足当たりが柔らかく薄っすらとシボがあるのでシャトーブリアンのチェルシーブーツはカジュアルなジャケパンスタイルと相性抜群です。前回お作りいただいたタッセルローファーとはまた違ったクールなスタイルがお楽しみいただけます。
K様のリクエストで履き口の後ろに付けるプルストラップを革製でお作りさせていただくことに。また、踵部分の革の継ぎ目にワンポイントでクロコを使いたいというご要望もいただきました。当日はクロコの革サンプルのご用意がなかったので、後日ご案内させていただきました。
K様
毎回受注会にお越しいただけるK様。先ずは前回の受注会でオーダーいただいたイミテーションフルブローグの仕上がりをご確認いただきました。踵の骨が出ていて既製靴だと痛くて履けないとお聞きしていましたので、踵を出してお作りさせていただきました。痛みもなく快適にお履きいただけそうです。
仕事で脱ぎ履きする機会が多いというお話をお聞かせいただきましたので、今回はレイジーマンをご紹介させていただきました。レイジーマンはローファーよりも甲の押さえがしっかり効きます。ほっそりした足型のK様に合いやすいデザインであることをお話しさせていただきました。
ジョーワークスのレイジーマンはイミテーションフルブローグが基本デザインですが、今回はセミブローグに変更いただきました。メダリオンの柄は4種類のご用意があり、お好みの柄をお選びいただきました。
H様
普段当店でスーツ・ジャケットをオーダーいただいているH様に初めて受注会にお越しいただきました。当日は4年前にオーダーいただいたジョーワークスのレイジーマンをご持参くださいました。履き込んでいただいた状態を確認し、改めて駒澤氏にフィッティングをお願いしました。
商談時に靴を脱ぐこともあるので、今回も脱ぎ履きが容易なレイジーマンをオーダーいただきました。前回はワインハイマーのブラックでお作りいただきましたが、もう少し柔らかい履き心地をご希望でしたので、ソフトスムースのシャトーブリアンをご紹介しました。柔らかなタッチながらシワになりにくいのが特徴です。
トゥデザインはイミテーションのダイアモンドキャップに変更いただきました。メダリオンは4種類の中からお好みの柄をお選びいただきました。
出張時に長時間歩く機会があると着地の衝撃を感じることがあったというお話をお聞かせいただきましたので、駒澤氏からミッドソールをご案内させていただきました。ミッドソールがクッション代わりなるので着地の衝撃を和らげることができます。
T様
毎回受注会にお越しいただけるK様。先ずは前回の受注会でオーダーいただいたプレーンローファーの仕上がりをご確認いただきました。今までの受注会で駒澤氏とのコミュニケーションも十分とっていただけているので今回もバッチリの仕上がりです。
今まではサイズ5.5でお作りいただいていますが、今回はサイズを下げて5.0を試してみたいということでフィッテイングサンプルをご試着いただきました。サイズを5.0に下げると足が前に押し出される感じになるので靴の細いところに足が入って指が当たる可能性が高まります。T様の足長は5.5ぐらいなので先で指が縮まっていなければギリギリ履けるぐらいのサイズ感であることをお話しさせていただきました。次回はフルハンドのオーダーをご検討とのことで、先ずは今回、ベガノカーフのプレーンローファーでサイズ5.0を作ってみて具合を確認していただくことになりました。
T様
優先予約にご登録いただき初めて受注会にご来場いただいたT様は兵庫県からお越しくださいました。以前、葬儀に出席された際、フォーマルな靴がなくて困ったご経験から、今回は内羽根のキャップトゥをご検討でした。先ずはご用意したキャップトゥのサンプルをご紹介しました。
T様は普段はチーニーやクロケット&ジョーンズでuk9.0をお履きです。採寸させていただき『JOE-0』の9.0のフィッティングサンプルをご試着いただきました。足長はジャストですが、両足の小指に当たりがあり、特に右の当たりが強い状況でした。内側も指の形が浮き出てきそうなので左右とも両幅をお出ししてお作りさせていただきます。
羽根がやや閉じ気味でしたのでつり込みの段階で羽根を2ミリ開いてお作りさせていただくことをご案内しました。海外の革靴は閉じ気味の羽根を好む傾向がありますが、羽根が閉じきると甲の押さえが効かなくなるのである程度は開いている方がおすすめであることもお話しさせていただきました。
革はワインハイマーのブラックをお選びいただきました。右手でお持ちのフィッテイングサンプルはワインハイマーで作成していますがお客様にはご提供しない部分を使用しています。一般的な既製靴では製品に使われている部分なので品質的には問題ありませんが、厳選した良い部分だけをお客様にご案内したいというジョーワークスのこだわりです。
M様
前回の受注会に初めてお越しいただいたM様。今回は仕上がり確認の為にご来場いただきました。M様は甲が薄くて踵が小さい足型で、既製靴だと薬指と小指が痛くなり、アッパーの革が足に食い込むお悩みをお持ちでした。足長に対して小さいサイズを履いているのが原因でしたので、足長を合わせた上で指が当たる箇所を細かく確認してお作りさせていただきました。仕上がりをご試着いただいたところ「指の当たりもなくかなり良いです!」と仰っていただけました。
「どカジュアルにならないようにしたい」とご要望をいただいたので、スマートな雰囲気のシングルウエルトをお選びいただき、靴底は縫い糸が見えないヒドゥンチャネルでお作りいただきました。狙い通りキレイ目なカジュアルスタイルに馴染むシューズに仕上がりました!
T様
毎回受注会にお越しいただけるT様。先ずは前回の受注会でオーダーいただいたレイジーマンの仕上がりをご確認いただきました。オーダーするなら既製靴にはないものがいいと言うことで、ミュージアムカーフのコンビネーションをお選びいただきました。圧倒的なオーラーを放つ一足に仕上がりお気に召していただけました。
受注会当日にご用意した"Hand sewn collection"のウイングチップローファーにご興味をお持ちいただけ、じっくりご覧いただきました。このデザインは昔のイギリスのデザインで、今は作っているシューメーカーはほとんどないデザインです。フィッティングはグッドイヤーは中底が沈み込んで内径が大きくなるのに対し、ハンドソーンの場合は沈み込みがないので新品時とフィッティングが変わらないということをお話しさせていただきました。今回は『JOE-1』のグッドイヤーでオーダーいただきました。
シボ革をご検討でしたのでアリゾナレザーとハッチグレインをご紹介しました。アリゾナレザーはタンニン鞣しのシュリンクレザーで革を縮ませて表情を出しています。一方のハッチグレインはクロム鞣しの型押しで全体的に均一のシボがあるのが特徴です。今回は馴染みやすく履き心地の柔らかいアリゾナレザーのブラックをお選びいただきました。
受注会では、ほとんどのお客様からシューズと一緒にシューツリーのご注文をいただきます。ジョーワークスでは2種類のシューツリーのご用意があり、お客様がお手に取られているのが木型を削り出して一から作成したもの。駒澤氏が手にしているのがジョーワークスの木型に最も合う既製のシューツリーです。こちらはバネタイプです。靴が馴染んだ時にアジャストしやすいという理由でバネタイプをおすすめさせていただきました。
O様
1足目は2アイレットダービーをお作り頂いたO様。2足目は受注会でご注文いただきました。受注会当日は1足目のセミブローグをご持参くださいましたので、駒澤氏による現状確認の後、改めてフィッティングを行いました。
サンプルご試着時の感想をお伺いしたところ、歩いた時にアッパーに噛みがありました。アッパーの余り多く、それが歩行時に深いシワとなり足に当たっていることをご説明させていただきました。フルソック(インソール全敷き)にしてアッパーの空間を埋める方法をご案内しました。
踵の抜けについてご質問をいただきました。グッドイヤーの場合、コルクが入っているので新品時はソールが硬いので歩くと踵が抜けやすい傾向にあります。ただ、これはソールに返りが付くと解消されることがほとんどなので先ずは調整なしでお履きいただくことをご案内させていただきました。
事前にモンクストラップをご検討とお伺いしていましたので、当日はシングルモンクとダブルモンクのサンプルをご用意しました。駒澤氏から最近の傾向はシングルモンクのオーダー数が多いことや、甲のフィットはシングルモンクもダブルモンクも変わらないこと、ベルトの交換は難しいけど補強してお作りすることは可能であることなどをお話しさせていただきました。ご検討の結果、『JOE-1』のシングルモンクで革はシャトーブリアンのブラックにお決めいただきました。
モンクストラップはベルトが付いたデザインですが、ベルトの根本(アッパー側)の素材をゴム受けにすると甲の調整が効くので脱ぎ履きが容易になります。革受けにすることも可能ですが、その場合は甲の調整が効かないので多少大きめにお作りします。その辺りを駒澤氏からお客様にお話しさせていただきました。
モンクストラップの金具はシルバ、ゴールド、真鍮の3種類のご用意があります。スエードのレースアップブーツに使われているのが真鍮の金具です。駒澤氏から真鍮はブラックで使うことは稀であることをお伝えしたところ、「だったら真鍮で!」ということになりました。これもオーダーならではの醍醐味ですね!
受注会ではJOE WORKSの全てのラストと多くのデザインバリエーションがご覧いただけます
受注会ではJOEWORKSの全ラストのデザインサンプルを数多くご用意しました。フィッテイングサンプルは4ハーフ(22.5㎝)~10ハーフ(28.5㎝)まで取り揃えていますので、サイズ選びでお悩みの方にも十分に対応させて頂けます。
5回目となる今回は前回に続き2日間の開催となり、大変多くのお客様にご来場いただけ大盛況の受注会となりました。ご来場くださいましたお客様、本当にありがとうございました。また、今回もオープンの11時から2日間とも休憩なしでご対応いただきましたJOEWORKSの駒澤様、ご協力ありがとうございました。皆様に心よりお礼申し上げます。
JOE WORKS受注会優先案内のご登録について
優先案内希望にご登録いただきましたお客様には、受注会開催の準備段階で事前に候補日を幾つかご連絡させて頂きます。お客様のご都合の良いお日にちをお伺いした後、可能な限りご都合に合わせて開催日を調整させて頂きます。その後、正式に開催日が決まりましたら再度ご連絡を差し上げ、優先予約を承ります。優先案内にご登録のお客様と顧客様にご案内した後、当店のホームページとSNSで受注会開催の告知を行い一般のお客様のご予約を承りますので、その時点で予約枠が埋まってご希望に添えない場合もございます。当店では常時優先案内希望を承っておりますので、ご興味がございましたら是非ご登録くださいませ。
ジョーワークスのオーダーシューズについて
当店ではジョーワークスの駒澤氏をお招きしての受注会を定期的に開催しておりますが、受注会以外でも、オーダーは常時承っております。店頭にはデザインサンプルとフィッテイングサンプル、革見本を常設しております。また店頭にないサンプルについては取り寄せでご用意することも可能でございます。どうぞお気軽にご覧くださいませ。