ビジネスの装いでシワが気になると言えば、シャツの洗濯シワやパンツの座りシワなどを気にされる方も多いと思いますが、お洒落好きビジネスマンにとって、出張で一番困るのは、ジャケットやスーツのシワではないでしょうか?実際に当店のお客様からも、「スーツのシワは気になるけど、荷物は最小限にとどめたいので、何着も持っていきたくない。」というお声を頂きます。持参するスーツの着数が少ないとシワになりやすいですし、多いと荷物が増えますから、出張時のスーツのシワと着数は、確かにお悩みになられることだと思います。
そんなご要望にお応えできる出張時に便利な『シワに強くて着回しできるスーツ』を仕上がり事例とコーディネートとともにご紹介させて頂きます。今まで以上に出張先でもファッションをお楽しみいただける内容になっていますので、是非、最後まで楽しんでご覧くださいませ。
出張向きスーツの2つのポイント
防シワ性
出張スーツに求められる一番の要素は「防シワ性」です。出張時は、長時間の移動などでスーツがシワになりやすい場面が多いと思います。なかでも悩ましいのがパンツのシワで、どうしたらシワにならないか頭を悩ませる方も多いと思います。2パンツでスーツを仕立てておくのも一案ですが、シワ軽減の根本となるのはシワに強い生地を選ぶことです。ちなみに申し上げますと、スーツケースに入れる際、畳み方次第でスーツやジャケットのシワを軽減することもできます。 畳み方の詳細はこちらをご覧くださいませ。
着回し力
ビジネスでの出張時、荷物は最低限にとどめ、できるだけコンパクトに収めたいもの。そうなると重要なのが、『スーツの着回し力』です。行き帰りやオフィスではリラックスして過ごしたい気持ちになりますし、ジャケットスタイルで仕事に臨みたい時もきっとあると思います。出張時は、1着のスーツで何通りものコーディネートが楽しめるととても便利です。
出張の多いビジネスマンにおすすめのスーツ生地はこれ!シワに強く着回し自在なカバートクロス
コート生地として人気のカバートクロスは、強度に優れた生地です。高密度でしっかりと織り上げるので、防シワ性と復元力も申し分なく、出張時に着用してもストレス知らずです。また、カバートクロスは、元来、ヘヴィーウエイトで「ガツン」とくるしっかりした生地ですが、私がおすすめするドラッパーズのそれは、320gのカバートクロス。素材の持つ機能性はそのままに、軽さとしなやかさが加わり、一年中、お召し頂くことができます。
出張時に心強いシワの復元力
カバートクロスのスーツの防シワ性と復元力を具体例をご覧頂きながらご説明させて頂きます。上段が320gのカバートクロスのスーツ、下段がスーパー160'sの双糸使いのスーツです。この2着は共にシワの復元力に優れたスーツで当店の東京オーダー会に持参しました。東京オーダー会が終了した日曜日の夜にスーツケースに入れて出荷して週明けの水曜日到着でお店に送った時の画像です。3枚並んでいる写真の一番左が水曜日の夕方に荷物が到着した際の状態で、真ん中の写真が翌日木曜日の朝、一番右が金曜日の朝の状態です。※ハンガーにかけただけで、プレスは当てていません。
日曜日の夜から水曜日の夕方までの丸3日間、スーツケースに入れていたので、流石にシワにならなくはないですが、下段のネイビースーツの復元力もかなり優れていますが、上段のカバートクロスはさらに防シワ性を備えていることがお分かり頂けると思います。翌日の木曜日の朝には、大方のシワはなくなっています。写真だとシワが残っているように見えますが、肉眼で見ると気になるシワがない状態まで復元しています。そして、金曜日の朝には100%といって良いほど元通りになっています。出張先なら、ハンガーにかけて浴室に吊るしておけば、翌朝には写真の状態よりもシワは復元するので、アイロンなどはお使い頂かなくても、翌日のお仕事でお召し頂けます。
カバートクロススーツを用いた出張時の着回しコーディネート事例
style.1 スーツタイドアップ
出張時は最小限のアイテムで、数パターンのコーディネートが組めようにしておくのがおすすめです。基本のスーツのタイドアップスタイルは、シャツは同じでネクタイを替えた2パターンのスタイルを用意。ビジネスでの出張は時間に追われる場面もあると思いますので、どちらのネクタイを選んでもコーディネートが決まるようにしておくと便利です。
style.2 スーツニットスタイル
オフィスにおけるタイドアップスタイルがマストではなくなった今、楽だけどきちんと見えるスーツスタイルが楽しめるようになりました。表面変化のあるカバートクロスのスーツはドレスダウンとも相性が良いので、黒ニットをインするだけでリラックスした装いがお楽しみ頂けます。「黒ニット」はシックな印象を醸し出しつつ、ファッション的にも装いをモダンに引き締める効果があるのでビジカジのインナーとして持参すると、出張先でのコーディネートの幅が広がります。
style.3 ジャケットスタイル(スーツ組下パンツ単品使い)
カバートクロスのスーツはパンツを単品使いし、ジャケットと組み合わせてお使い頂けます。シワになり難く復元力がある生地なので、特に出張時には重宝します。出張にお手持ちのネイビーブレザーを1着ご持参頂くだけで、更に着こなしの幅が広がります。左の画像のシャツとネクタイ、右の画像のネクタイはスーツのタイドアップと同じものです。インナーは同じでも、ネイビージャケットに変わるだけで全く違ったスタイリングがお楽しみ頂けます。
style.4 ジャケットスタイル(カバートクロスグレーパンツ単品)
出張時は移動などパンツに負担が掛かる場面が多いので、スペアパンツを1本お持ち頂くとご安心頂けます。こちらはグレーのカバートクロスのパンツをネイビーブレザーと組み合わせたスタイルです。パンツがブラウンからグレーに変わるとグッとシックな印象になります。きちんと見えて洒落さもあるので、取引先の訪問や商談時にも控えめな中でのお洒落がお楽しみ頂けます。
style.5 ジャケットニットスタイル(カバートクロスグレーパンツ単品)
貫禄あるネイビーブレザーも、インナーをシャツから黒ニットに変えると、モダン且つ柔和な印象に様変わりします。きちんと見えつつリラックしたスタイルで、出張の行き帰りやオフィスではくつろいでお過ごし頂けます。
着こなしの幅を広げるスーツの仕立て方
リラックス感のあるミディアムフィット
カバートクロスのスーツは着回し力が高いからこそ、リラックスした着こなしの時に違和感が出ないよう、仕立てやサイズ感を調整するのがポイントです。 見た目も着心地もくつろぎ感を味わえるよう、フィティングをやや緩めのミディアムフィットにしたり、肩幅をやや大きめに設定したりと、細部に渡りサイズ感に工夫を凝らしてお作りできるのもオーダーならではです。
芯なしの軽快な仕立て
胸からフロントにかけての流れるようなドレープをご覧ください。ボタンを外した時にフロントに柔らかなロールが生まれるように、芯地を使わず仕立ての技術と生地の張力で立体的に仕上げてあります。お好みで薄い毛芯を使用してお作りすることも可能です。どちらの仕立てをお選び頂いても、ノンストレスな軽い着心地は癖になる心地よさです。
パンツの膝抜けを軽減するクリースステッチ
出張時は長時間の移動など、パンツがシワになりやすい場面が多いものです。 それと同時に、ヒザが抜けてしまったり、クリースラインが消えてしまったりと、 パンツに関しては、何かとストレスを感じることがあります。そういったことを解消できるのがクリースステッチです。ステッチを入れてクリースラインを表現しているのでラインが消えることはありません。尚且つ、ヒザ抜けを軽減する効果もあるので出張スーツやパンツには心強いディテールです。
出張時、あらゆるTPOで着まわせる『カバートクロススーツ』は最強に万能です
今回のコーディネートで使用したアイテムは、スーツ1着、ジャケット1着、パンツ1本です。この3アイテムを組み合わせ、インナーを変えるだけで8通りのコーディネートがお楽しみ頂けます。出張時の服装は、どうしてもマンネリ化しがちですが、これだけ着回しができれば出張先でもお洒落をお楽しみ頂くことができます。カバートクロススーツを軸にすれば、出張時の服装の悩みが軽減すること間違いなしです!
※今回ご紹介したカバートクロスのアイテムはブラウンのスーツとグレーのパンツですが、他のお色目の場合でも、コーディネートの考え方は同じです。
出張に便利なスーツ、シワになり難いスーツ、着回しの出来るスーツをご検討中の方は勿論、スーツをドレスダウンしてお召しになりたい方、お手持ちのネイビーブレザーの着こなしの幅を広げたいとお考えの方には、カバートクロススーツはかなりおすすめでございます。店頭では、カバートクロスを収録した生地ブックの他、現物生地もご用意しております。そして、カバートクロスで作成したスーツとパンツのサンプルもございますので、是非ご覧くださいませ。ご不明点やご質問などございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせくださいませ。