ビスポークジャケット 着心地と構造へのこだわり

ビスポーク

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私が自分用にオーダーしたネイビーのビスポークジャケットをご紹介します。 ネイビージャケットは時流に左右されない王道のアイテム。いつでも着られるという安心感から、逆に作りそびれていましたが、ここ最近、無性にネイビーのジャケットが着たくなりました。長く着るものだからこそ、折角オーダーするなら最高峰のものにしたいと考え、まず検討したのは、MTM(パターンオーダー)にするかビスポークにするかという選択。仕事柄、2〜3年のスパンでワードローブを入れ替えることが多い私ですが、ネイビージャケットはもっと長い付き合いになるアイテムです。そのため、今回は細部までこだわり抜けるビスポークにしようと決断しました。選んだ生地は、世界最高品質と言われるアラシャンカシミヤを使用したピアチェンツァの「アラシャン ブリーズ」です。 最上級の生地と仕立てを選んだ上で、次に追求したのは、それらを最大限に活かすデザインと着心地です。どんなディテールを取り入れるべきか、徹底的にこだわりました。今後、長い付き合いになるであろう最高のビスポークジャケットが完成しましたので、その全容をご紹介させていただきます。

生地の選定:最高級素材「アラシャン ブリーズ」の魅力

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生地はピアチェンツァの春夏のカシミヤジャケットコレクション「ALASHAN BREEZE」から選びました。180グラムという驚異的な軽さを誇るカシミヤ&シルク&リネンの3者混シリーズです。数ある色柄の中から私が選んだのは、シルク49%・カシミヤ34%・リネン17%のツイル無地。この贅沢なブレンドで、着こなしの幅が広く、長く愛用できる王道のネイビージャケットをビスポークすることにしました。

決め手は「シャツ生地に匹敵する」驚異的な軽さ

この「アラシャン ブリーズ」を選んだ一番の理由は、180グラムという驚異的な軽さにあります。 カシミヤの中でも最高品質とされるアラシャンカシミヤは、通常の高級カシミヤよりもさらに繊維が細く繊細です。この極上の素材を、シャツ生地に匹敵する軽さになるまで細く引きながらも、ジャケットとしての着用に耐えうる耐久性を持たせた稀有な生地。この技術力の高さと、真夏にもストレスなく羽織れる軽やかさに惹かれ、私は素直に「着てみたい!」と強く感じました。

唯一無二の「ラグジュアリーな抜け感」

さらに、この生地が持つ唯一無二の素材感が、私が求めていた要素と完璧に合致しました。 ベースとなる最高品質のアラシャンカシミヤが持つ、独特の「ぬめり」と「柔らかさ」。これにシルクの滑らかな光沢が加わることで、素材の風合いは格段にラグジュアリーになります。 一方で、ブレンドされたリネンの清涼感と、その糸の節(ネップ)が、全体に絶妙な「抜け感」をプラスしてくれます。結果として、ラグジュアリーでありながら決めすぎず、ドレッシーすぎないという個性を獲得しています。リネン混でありながらエレガントな雰囲気を失わないため、着こなしの幅が広く、長く愛用できる「王道のネイビージャケット」を作るにふさわしいと思いました。

アラシャンカシミヤが持つ「別格のクオリティ」

私が今回選んだ生地に用いられているのは、アラシャンカシミヤです。 このカシミヤは、中国の内モンゴル西部にあるアラシャン地区という極めて過酷な環境(夏は40度以上、冬は -30度)に生息するカシミヤ山羊から採取されます。この厳しい環境が、冬の寒さを凌ぐための最も細く、最も長い繊維を育みます。それゆえ、アラシャンカシミヤは別格のクオリティを誇り、カシミヤの中でも最高品質として毎年最高価格で取引されています。

繊細な原毛が織りなす「色」と「軽さ」

特筆すべきは、その原毛が持つ純白さです。不純物が少ない純白の原毛は、色の染まりが非常に美しく、他のカシミヤでは表現できないような、深みのある発色を可能にします。今回のネイビージャケットにおいても、この繊細な原毛の美しさが、シルクとリネンとの三者混による複雑な色味と光沢を際立たせています。 また、前述した180グラムという驚異的な軽さは、カシミヤの中で最も細い繊維を持つアラシャンカシミヤだからこそ成し得たと言えます。

ビスポークジャケット仕上がり:私だけのプロセスとコンセプト

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今回でビスポークはスーツ2着に続く3着目のオーダーです。通常、ビスポークは、「採寸」「仮縫い」「中本縫い」「本縫い」という工程を経て6ヶ月ほど完成に至りますが、私の場合、これまでのオーダーで職人側に体型データの蓄積があり、ヌード寸法の変化もなかったため、仮縫いの工程を省いて作成したため4ヶ月ほどで仕上がりました。完成を待つ時間さえも楽しいのはMTM(パターンオーダー)も同様ですが、パーソナルな要望を細部まで取り込めるビスポークは、やはり仕上がりへのワクワク感が一際高まります。

今回のビスポークジャケットのコンセプトは、「クラシックでありながら、程良く脱力した雰囲気」を追求すること。これまでオーダーした2着のビスポークスーツのデータを活かしつつ、襟の表情やゴージの角度などをアレンジしました。写真からも見て取れるように、構築的なテーラリングの土台がありながら、選んだピアチェンツァの軽やかな生地感と相まって、軽快で現代的なジャケットに仕上がりました。

ビスポークが叶える私のこだわり

自分だけの型紙を一から起こすビスポークの最大の魅力は、何と言っても体に吸い付くようなフィット感と着心地の良さです。それに加えて、MTMでは調整が難しいような細かな点まで、自分の好みとこだわりを反映させられるオーダーの自由度の高さもビスポークの真骨頂だと考えています。今回のジャケットでは、これまでオーダーしたビスポークスーツの経験を活かし、ナポリ独特の2面体型紙や、シャツ袖の表情を強めたマニカカミーチャといった技術を投入。さらに、ジャケットの顔とも言えるラペルの表情やゴージラインにまでアレンジを加えました。 生地やコーディネートとの相性を想像しながら、頭の中にあるイメージを形にしていく過程は、まさに至福の時間です。ここからは、この一着に込めた、私のこだわりを形にしたディテールについて、詳しくご紹介させていただきます。

こだわりのディテール①:立体感と色気を生む2面体とダーツ

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ビスポークするにあたり、私が最もこだわった基盤が、2面体での仕立てです。 身頃を3つのパーツで構成する一般的な3面体に対し、この2面体はジャケットの前身頃を脇まで一つのパーツで構成するナポリ独特の手法です。今回のジャケットはアウトポケットのため分かりにくいですが、ポケットの下に縫い目が存在しない点にその構造が現れています。2面体を採用し、バストダーツを裾まで貫通させることで、胸周りに自然なボリュームが生まれ、着用した際により立体的なシルエットが形成されます。より詳細な構造については、過去のビスポークスーツのコラムで解説していますのでそちらをご覧ください。

さらに、立体的なバストのフォルムからウエストにかけて抑揚の効いたシルエットに見せるため、ウエストのダーツを斜めに入れました。これは、実際には適度なゆとりを持たせながらも、視覚的にウエストがシェイプされているように見せる効果を狙ったものです。この技術的な工夫によって、着用時に胸元の豊かな表情とウエストの抑揚が強調され、着こなしにさりげない色気が生まれます。

こだわりのディテール②:軽快感を生むマニカカミーチャ

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ビスポークの大きな利点の一つは、イセ量を増やせることです。これは、身頃よりも大きな袖の円周を縮めて縫い付ける技術で、イセ量を増やすほど運動量が確保され、腕を動かしやすいジャケットになります。 今回は、このイセをたっぷりと取り、肩先にギャザーのような表情が強く出るマニカカミーチャ(シャツ袖)で仕立てました。 このディテールは、ややデコラティブな表情が特徴です。王道のネイビー無地というプレーンな生地を選んだからこそ、あえてこのクラシックなナポリのアクを足すことで、軽やかな生地感と仕立ての表情のコントラストを狙いました。これにより、クラシックでありながらも、適度に脱力した軽快な印象を与えてくれます。

こだわりのディテール③:生地を纏う感覚を楽しむアンコン仕様

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裏仕様には、アンコン仕立てを採用しました。上質な生地をたっぷりと使うアンコン仕様は、この高級生地を体にまとっているような感覚を生み出すオーダーならではの贅沢な仕様です。アンコン仕様は生地の使用量が増えるため、高級生地を使うと価格が上がり、既製品ではコスト高のリスクから展開が稀です。だからこそ、この贅沢な仕様をオーダーの最高峰であるビスポークで取り入れることに大きな喜びを感じます。今回のピアチェンツァの繊細なアラシャンブリーズを最も贅沢な形で味わうための仕様です。

こだわりのディテール④:軽快感を纏う絶妙なラペル幅

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ジャケットの顔とも言えるラペルにも、私なりのこだわりを込めています。個人的には、クラシカルな趣きの迫力のあるワイドラペルが好みです。しかし、今回のジャケットは、タイドアップした場合でもスーツに比べてリラックスした雰囲気を楽しむことを目的としていたので、クラシックに振りすぎてしまうと着こなしの幅が狭くなってしまうと考えました。 そこで、自分好みのワイドラペルの持つ重厚な雰囲気は残しつつ、軽快感が出るようにラペル幅をわずかにスッキリとさせました。これに併せて、ゴージの角度や下襟の形状も細かく調整しています。その結果、スーツに比べると格段に軽快感が出たため、タイドアップしても畏まりすぎず、絶妙な塩梅に仕上がりました。このバランスこそが、軽やかなピアチェンツァの生地を活かし、タイドアップでもリラックス感が楽しめる仕上がりに繋がっています。

こだわりのディテール⑤:襟元に生まれる曲線美 ゴージカーブと上襟

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ジャケットの印象を大きく左右する襟の表情にも特別なこだわりを込めました。具体的にはゴージライン(上襟と下襟の繋ぎ目)の曲線と上襟の形状です。

カーブを強めたゴージラインの秘密
ゴージラインは、手縫いの表情を強く出すため、前回のビスポークスーツと同様に、あえてカーブを強めてもらいました。ビスポークでは、生地のクセ取りとイセ(縮ませる工程)を入れた上で、梯子まつり(手縫い)で上襟と下襟を縫い合わせます。これによりMTM(パターンオーダー)では表現できない曲線的なゴージラインが生まれ、柔らかく体に沿う美しい襟になるのです。私は、さらにそのカーブが強くなるよう、職人の小島氏にオーダーしました。

首元に吸い付くような上襟の表情
また、このゴージラインのカーブに併せて、上襟のカーブも強め、内側にえぐれたような形状に調整してもらいました。そうすることで、ビスポーク特有の高くのぼった襟と相まって、上襟がより首に吸い付いているように見える気がします。これはあくまでも私個人の感覚なので、様々な感じ方があると思いますが、この表情が私にとっては重要でした。

こだわりのディテール⑥:色気あるシルエットの要 フロントの立ち上がり

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私はシングルジャケットを着用する際、フロントのボタンを留めることはほとんどありません。そのため、ボタンを外して着たときに最も美しく見えるシルエットとは何か、という点を深く追求しました。 私の答えは、フロントの立ち上がりです。 目指したのは、ボタンを外して着たときに色気のあるシルエットに見えることです。具体的には、襟の折り返り位置から前端にかけてふんわりと立ち上がり、そのまま裾に向かって綺麗な曲線で繋がるシルエットです。 この理想的な立ち上がりを実現するには、ゴージの角度、ラペルの形状、そしてボタン位置が密接に関わってきます。頭の中で思い描くイメージと、実際にそれを立体として形にする作業は全く異なり、調整はかなり困難を極めました。 しかし、職人の小島氏と何度も細かく打ち合わせを重ねることで、私が理想とするフロントの立ち上がりが実現する黄金バランスを探し出すことができました。それだけに、仕上がった時の感動はひとしおでした。 この柔らかな曲線こそが、軽やかなピアチェンツァの生地を活かし、今回のジャケットに込めた「リラックスした色気」を表現する鍵となっています。

こだわりのディテール⑦:立体感が際立つフラワーホールとボタンホール

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ビスポークのもう一つの醍醐味は、職人の技術が光る手仕事の味わいを存分に楽しめる点です。フラワーホールとボタンホールは、ビスポークならではのハンドワークで仕上げてもらいました。 特に襟元のフラワーホールは、特殊な芯糸を用いることで非常に立体的に仕上がっています。人の視線は顔周りに集まるため、襟元にこうしたワンポイントの装飾があると、さり気なく個性をアピールできると考えています。

こだわりのディテール⑧:装飾的な美しさを持つ手かんぬき

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手かんぬきも手仕事の味わいを高めてくれるディテールの一つです。これは、胸ポケットや腰ポケットの端、袖など、力が加わる箇所を補強する役割を持っています。私は、その補強という機能的な側面だけでなく、装飾的な要素としてその美しさを楽しんでいます。このように、細部に宿る職人の手仕事の味わい深さを自分のためだけに選んで取り入れられることも、ビスポークならではの大きな魅力です。

こだわりのディテール⑨:繊細な生地とダブルステッチのコントラスト

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薄く軽くしなやかなピアチェンツァ「アラシャンブリーズ」の繊細な表情を、あえてデコラティブなハンドのダブルステッチで囲むことを選びました。このディテールは、きめ細かな生地の繊細な表情と、太番手糸を用いたハンドステッチの力強い味わいという、対極の魅力をぶつけ合わせることで、双方の個性がより一層引き立つ効果を狙ったものです。エレガントな素材にこそ、手仕事の味を効かせたディテールを施す。これも、私がビスポークで追求する私流のエレガンスの一つです。

こだわりのディテール⑩:個性と軽快さを両立させた袖ボタン 1つ

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袖ボタンの数は、ジャケットの印象を大きく左右するディテールです。 王道で最もクラシックなスタイルは、4つ重ねの袖ボタンだと認識しています。そして、ボタンの数が少ないほど軽やかな雰囲気になると考えています。今回のジャケットは、適度にリラックスして楽しむことが目的です。そこで私が選んだのは、袖ボタンを1つにするという選択です。既製品では、袖ボタンのない筒袖のカジュアルジャケットも見かけますが、それよりはドレッシーに着こなしたいという思いから、袖ボタン1つに落ち着きました。好みが分かれるデザインではありますが、私個人としては、この軽快感がとても気に入っています。この軽やかな雰囲気のジャケットを、あえてタイドアップでエレガントに着こなすのが私流のジャケットスタイルです。

ネイビーのビスポークジャケット着こなし事例:Vゾーンにアクセントを効かせる私流のバランス

ネイビージャケットを着こなす上で、私が意識しているのは、Vゾーンに程よいアクセントを付けることです。 具体的には、今回のような無地のジャケットに対し、シャツやネクタイに柄を取り入れることで対比(コントラスト)を生むようなイメージです。 ここからは、このアラシャン ブリーズの軽快な表情を活かしつつ、私が楽しんでいるコーディネートの事例をいくつかご紹介させていただきます。

コーディネート事例 01:ブルーの濃淡と柄で魅せるVゾーン

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ブルーストライプのクレリックシャツに、アットヴァンヌッチのネイビーのペイズリータイを合わせたブルー系で統一したスタイルです。ベーシックなネイビージャケットは、Vゾーンに柄と色で対比(コントラスト)を持たせることで、コーディネートにメリハリと躍動感が生まれます。この一着はアンコン仕様で非常に軽快ですが、足元にはハッチグレインレザーのパンチドキャップトゥを合わせることで、全体の印象を正統派なクラシックムードで引き締めています。

コーディネート事例 02:ブルーとグリーンの軽快な配色

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こちらは、先ほどのスタイルからタイをアットヴァンヌッチのグリーンのペイズリーに変えたコーディネートです。 ネイビー(ブルー)とグリーンという軽やかな配色でVゾーンを構成することで、より季節感のあるスタイルになります。柄と色を効かせつつも、ジャケットの濃紺が全体を締めるため、上品なバランスを保ちます。 この軽快な雰囲気に合わせて、シューズはビットローファーをセレクトしました。こうすることで、タイドアップしつつも堅苦しすぎず、見た目も気分的にも肩の力が抜けたリラックスしたスタイルを楽しむことができます。 着心地が究極に軽いこのアラシャン ブリーズだからこそ、こうした遊び心のあるスタイリングが一段と映えます。

アラシャンブリーズのビスポークジャケットを着てみて感じたこと

このアラシャン ブリーズのビスポークジャケットに袖を通した瞬間、まず圧倒的な軽さに驚かされます。「軽っ!めっちゃ着やすい!」まさに、この一言に尽きる着心地です。ジャケットを着ている感覚はありながら、体に全くストレスを感じません。これは、生地自体の驚異的な軽さ(180グラム)はもちろんのこと、ビスポークによる体への完璧な追従感と、手縫いによるしなやかな着やすさが相まって生まれる相乗効果です。 特筆すべきは、180グラムと軽量でありながら、生地に適度なコシと膨らみ感があるため、ビスポークの繊細なハンドワークが美しく映える点です。一般的な軽いジャケットにありがちな頼りなさや不安さはなく、テーラードジャケットを着ている確かな感覚がしっかり味わえます。それが重くなく、硬くなく、抜群に軽い。 世界最高級のアラシャン ブリーズと、最高峰のビスポークという組み合わせが生んだ、この唯一無二の着用感を実現できたことに大満足です。

私がビスポークをリピートする理由

当店のMTM(パターンオーダー)は、一般的なMTMと異なり、かなり細かな補正や調整が可能です。そのため、体へのフィット感は非常に優れており、お客様から「今のMTMで十分満足している」というお言葉をいただくことも少なくありません。私自身もMTMで数多くオーダーしてきているため、お客様のお気持ちはよく理解できます。その中で、私がなぜ今回を含めビスポークをリピートしているのか。デザインの自由度など様々な理由がありますが、やはり一番の理由は「着心地の良さ」です。MTMの着心地にも満足していますが、ビスポークの着心地はまさに別格でした。

「体型補正」という概念がないビスポーク

MTMは既存の型紙をベースに補正や調整を施して体に合わせるシステムです。一方、私の体型に合わせて一から型紙を作成するビスポークの場合、そもそも体型補正という概念自体がありません。型紙を体に合わせるのではなく、体に合わせた型紙を作るということ。これをベースに、生地の特性に合わせて寸法や肩傾斜などを調整し、手仕事をふんだんに取り入れることで、体への追従感が全く違ってきます。袖を通した瞬間に感じる肩周りのフィット感と、背中が包まれているような着心地は、ビスポークならではの感動です。これに魅了されたからこそ、私はリピートでオーダーし続けているのだと思います。

【動画】対話から生まれる私だけの理想の一着

実際の採寸風景を動画でご紹介します。本文で綴った「一から型紙を構築する」というプロセスの実際を、約8分半の動画に収めました。私のいかり肩や細い首といった体型を職人がどのように読み解き、一着の形へと落とし込んでいくのか。現場の臨場感と職人との対話から生まれる細部へのこだわりをぜひご覧ください。

【動画の見どころ】

・0:00〜 導入

・ 0:50〜 いかり肩を柔和な表情に変える肩幅の調整

・2:40〜 肩幅の調整に関連する肩先の当たりについて

・4:22〜 ラペル幅と折り返りのバランスについて

・5:23〜 生地を活かす手縫いステッチの表情と抑揚

・6:09〜 首筋に吸い付く「襟みつ」の調整:細い首へのフィット感

最高の着用感を、ぜひご自身で体験してください

この別格の着心地は、言葉だけでお伝えするには限界があります。当店のMTMで十分ご満足されている方にも、型紙作成から始まるビスポークの着心地には感動していただけると思います。 既製服やこれまでのオーダーに物足りなさを感じている全ての方に、私たちはこの着心地を体感していただきたいと考えています。 もしご興味をお持ちいただけたなら、まずは一度、この極上の着用感をご自身で体験してみませんか。当店では定期的にビスポークのオーダー会を開催していますのでぜひお気軽にお問い合わせください。

小川

お客様のお話をじっくりお伺いさせていただき、ご要望にお応えできるように努めております。オーダーメイドの製作のみならず、スタイリングやコーディネートのお手伝いをさせて頂くことで、お一人お一人の魅力引き立つファッションをお楽しみいただくことが一番の喜びです。是非、お気軽にご相談、お問い合わせください。

ビスポークオーダー会レポート(2026年6月28日開催)

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